糖尿病と食について管理栄養士が詳しく解説!
糖尿病の方の上手な食事のとり方
■栄養バランスの良い食事をしましょう
高血糖を改善するには、体重を適正化すると同時に1日の必要な栄養素をバランスよく摂ることが大切になります。単に食べる量を減らすだけでは、体が必要とする栄養素が十分に摂れず、活動量が減って筋力も低下します。逆に食べ過ぎると中性脂肪となり脂肪細胞や肝臓に蓄積されます。
また、栄養素が不足すると、その栄養素を補うために空腹感を起こします。食べることで一時的に収まりますが、空腹感が起こりやすくなります。必要な栄養素を過不足なく摂ることで、食欲がコントロールされ食べ過ぎを抑えることができます。
■炭水化物、たんぱく質、脂質のバランス
栄養バランスを良くするためには、炭水化物、たんぱく質、脂質を献立に揃えて食事を摂ることが必要になります。
特に、糖質は食後の血糖値を上げやすいので、摂りすぎは禁物です。一方、たんぱく質は筋肉を作りますので、不足しないようにしましょう。1日1600kcalの食事では炭水化物は50~60%、たんぱく質は13~20%、脂質は20~25%が理想的なバランスになります。
次に意識したいのがビタミン、ミネラルです。栄養素が効果的に利用されるための潤滑油になりますのでプラスしましょう。
■主食・主菜・副菜の献立を意識
主食となる炭水化物は血糖値を上昇させやすい食品ですが、一定量をきちんと摂ることが大切です。炭水化物はご飯で摂ることがオススメです。その理由は咀嚼回数です。粉類を原料とするパンや麺類よりも咀嚼回数が多く、玄米や雑穀米ならさらに噛む回数は増え、血糖値を下げる食物繊維が豊富です。
主菜になるたんぱく質は肉や魚、大豆製品、卵などが含まれます。たんぱく質は摂りすぎないようにしましょう。特に、夕食のまとめ食いに注意が必要です。主菜の肉や魚は脂身の少ない、低脂肪・高たんぱく質の食材を選ぶようにしましょう。肉や魚は偏らないようにします。卵や大豆製品など、動物性たんぱく質や植物性たんぱく質などバランス良く摂ることを意識しましょう。
副菜では野菜、海藻きのこ類など。肥満や動脈硬化の予防、血糖値の安定には欠かせない食物繊維が豊富です。野菜類には緑黄色野菜や淡色野菜合わせて1日350g以上の野菜を摂ることが目安になります。そのほか、腸内環境を改善するきのこ、海藻類も毎日摂るようにして食物繊維を増やしていきましょう。
糖尿病を悪化させない食生活の秘訣
■1日3食しっかり食べる
食事をすると血糖値が上がり、食後1時間後には下がり始め、2~3時間後には元に戻るのが正常なリズムです。食事の時間が不規則になったり、食事を抜いたりすると血糖値リズムが狂って膵臓に負担がかかってしまいます。ですので、まずは1日3食決まった時間に食べることを実践してみましょう。
食事の配分は朝昼夕=3:4:3のバランスが理想的です。夜は活動量が減ってインスリンの働きも鈍るので、夕食は1日の摂取エネルギーの3割程度に抑えましょう。寝る3時間前に食事をとり終わるようにすると就寝中の高血糖状態を防ぐことができます。
もし、やむをえず遅い時間帯に食事をするようであれば、夕方におにぎりなどの炭水化物の間食を取り入れて、帰宅後に野菜や豆腐などの味噌汁を飲むようにすると、消化に負担がかからず体脂肪の合成を防ぐことができます。
■品数の多い献立にして、15分以上かけてしっかり噛んで食事を食べる
早食いも血糖リズムを乱すもとになります。脳の満腹中枢に信号を送るまでは15分かかります。この前に食事を食べ終えてしまうと、満腹感を感じる間がないので過食に走ってしまいがちです。ですから、1回の食事に15分以上かけてよく噛んでゆっくり食べましょう。
そのためには、品数の多い献立を選び、副菜には野菜やキノコ、海藻などの食物繊維の多いおかずを増やすようにします。食物繊維の多いものはよく噛まないと飲み込めないので、自然とゆっくり噛むようになります。
また、野菜、たんぱく質、炭水化物の順番に食事を摂るようにすると、血糖値の上昇がゆるやかになり、脂肪合成の抑制やお腹がすぐに空いてしまうことが少なくなります。
■間食を控えて節酒を心がける
間食は糖分やエネルギーが高いものが多く、血糖値やエネルギー量に影響しやすいので控えるようにしましょう。甘いお菓子や果物が食べたい場合は週2~3回に抑え、夕食後ではなく、朝食や昼食後に食べるようにします。
アルコールも血糖値が安定するまでは控えることが原則です。安定してきたら1日ビールは中ビン1本程度に抑えて、飲みすぎないように心がけましょう。
わかりやすい糖尿病と食事療法
■理想の食事とは?
理想的な食事として、エネルギーの50~60%を炭水化物から摂取することがすすめられています。さらに、脂質からの摂取エネルギーは、欧米では30%、日本では25%を超えないようにと言われています。
しかし日本の若い世代はファーストフードや外食などに慣れてきており、脂質からとるエネルギー摂取量が25%を超えています。したがって、食生活の欧米化が進んでいるということになります。糖尿病が発症しやすい中高年層にとってはしっかり食事に気を付けていないと糖尿病がいつの間にか悪化し、腎臓病や透析になるということもよくあります。
■どの栄養素がかけても栄養素の歯車は上手く回らない
糖質、たんぱく質、脂質の三大栄養素を十分にとっていても、いわば潤滑油になるビタミン、ミネラルが不足すると栄養代謝が乱れ、体の元気がなくなってしまいます。
三大栄養素だけでなく、ビタミン、ミネラルも野菜などから過不足なく、バランスを良く食事をとることが体内のエネルギー代謝を促し、摂取した食べ物が燃焼しやすくなるのです。ビタミンは果物類からも摂ることができるのですが、糖分も多く含まれていますので食べ過ぎないように注意が必要です。
■糖尿病食は健康食
糖尿病の患者さんが病院で食べている食事は、なにも特別な食事ではありません。基本的に、糖尿病になったからと言って食べてはいけない食品は無いのです。しかし、自分にとって必要以上のエネルギーをとると、体の中では余分なエネルギーとなり、ブドウ糖として血液中に蓄積されるため、血糖値を上げてしまいます。
もともと、糖尿病の患者さんにとって必要なエネルギーは腹八分目くらいの栄養バランスが取れた食事が理想的になります。それを続けることで血糖値が安定します。また、食事をとる頻度も重要で、1日に必要なエネルギーは三度の食事でほぼ均等にとり、血糖値が下がってお腹が減ったときに果物や乳製品などで間食をとることがすすめられています。
糖尿病の食事にはカロリーを意識しましょう
■1.主食の量を決めよう
主食の量を決めると血糖値が安定します。それは主食には炭水化物が多く含まれ、血糖値を上げやすいからです。急に食事を制限したり、食べたいものを我慢することにストレスを感じる場合にはまずは主食量の調整から始めてみましょう。主食の適量は1日の必要エネルギーの半分が主食量のエネルギーになります。この量を守ることは、たんぱく質や脂質の摂りすぎを防ぐことができます。
一時期、糖質制限ダイエットが流行しましたが、炭水化物の糖質を食べないと筋肉が落ちてしまいます。するとエネルギー代謝が落ちてしまい、逆に太りやすい体になってしまいます。
■2.ご飯茶碗何杯分か?主食量を調整する
1日のエネルギー摂取量から算出した主食量の目安は男性ではご飯軽く2杯(200g前後)、女性は1杯半(150g前後)になります。こちらはあくまでも目安量ですので、糖尿病の指示エネルギーによっては一人ひとりの主食量の違いがあります。
精白米を胚芽米に替える、雑穀を加えるなどして食物繊維をプラスすることによって血糖値の上昇が抑えられます。
■3.油脂の取り方を工夫しましょう
たんぱく質や炭水化物は1gあたりのエネルギーは4kcalに比較して脂質のエネルギーは9kcalとなります。ですので、脂質には気を付ける必要があります。
揚げ物や炒め物など、油を使う料理は食品や衣が油を吸っています。例えば、天ぷらやフライのは衣が油を吸いやすく、ジャガイモよりもナスの方が油を吸いやすいなど、食材や調理法によっても異なります。
油脂は摂取量だけでなく、油の種類もポイントです。
1日の油の摂取量の適量は大さじ1~2杯。油脂を使った外食料理は1日1回までとしましょう。体によく、上手な油脂の取り方は、1日に青魚半切れと種実や種実油を合わせて大さじ1~2杯の良質な油でとること。オレイン酸が多い菜種油(キャノーラ油)、やオリーブオイル、ごま油、n-3系高価不飽和脂肪酸が多い、えごま油やアマニ油、くるみなどでとりましょう。コレステロールの低下や便通改善効果があります。
■4.お菓子の量を控えましょう
食事の替わりのお菓子はNG
食事を減らした分、お菓子を食べている、食事とお菓子は別腹などと考えている人も多くいます。
また、缶コーヒーや清涼飲料水などを無自覚にとっている人もいますね。
お菓子や嗜好飲料は少量でもエネルギーが高く、砂糖や生クリーム、バターなどは動物性の脂肪が多く、食事の替わりでは逆効果です。血糖値が上がるだけでなく、中性脂肪やコレステロールが上がり、脂質異常や肥満、糖尿病の悪化にもつながります。
菓子類をセーブするには目標設定が重要
とはいえ、大好きだったお菓子を急にやめることは難しいもの。どのくらいの量だったら我慢できるのか、ストレスとも向きあいながら継続できる目標を立てましょう。
例えば、1週間に2回まで、和菓子中心の間食にするなど具体的に目標設定をします。カレンダーにお菓子を食べた日を記録し、その結果を検査結果に結びつける方法もオススメです。
■アルコールの量を控えましょう
アルコールそのものが糖尿病には悪影響になります。アルコール飲料が糖尿病に悪い理由は、アルコールそのものにあります。そもそもアルコール自体が高カロリー。炭水化物が1gあたり4kcalなのに比べてアルコールは7kcalです。しかも体内では中性脂肪の分解を低下させ、合成を高める作用があるため、中性脂肪の値を上げたり、脂肪肝の原因になります。
また、飲酒によって食欲が増して食べ過ぎることで高血糖となったり、薬物療法をおこなっている場合は低血糖になることがあります。
血糖値が安定していれば適量のアルコールはOKです。
ただし、食事療法や運動療法を行い、血糖コントロールが良好な場合や、合併症がない場合などはアルコール摂取も認められています。その場合の適量は、1日に純アルコール量で20g、ビールなら中ビン1本に相当します。アルコール量に関しては医師と相談して飲みましょう。
節酒がつらい場合には、一人で飲む機会を減らす、家に酒類を置かないようにする、大きな杯やジョッキは避けてゆっくり飲むようにする、休肝日を作るなど、できることから始めてみましょう。
もしも宴席などでやむを得ずお酒を飲むときには、お酒と同量の水を飲みましょう。そのようにすることでアルコール代謝を促し、二日酔いを防げます。
自分が飲んだ量が分からなくなる徳利やビンなどに入った日本酒やビールは避けて、グラスやコップに入った焼酎やハイボールなど1人分ずつ出されるものを選ぶことも飲みすぎないようにするためのコツです。
糖尿病になったら食品交換表を使いましょう
■1単位80kcalの考え方とは?
糖尿病食事療法のための食品交換表という本が書店にも並んでいます。
食品交換表には食品分類がされてあるのですが、1単位80kcalあたりの栄養含有量が記載されています。糖尿病の食事療法を行うにはこの本が大変役立ちます。誰もが気軽に、決められたエネルギーで、栄養バランスがよい食事をできるようになります。
食品交換表では、複雑なエネルギー計算をする必要はありません。エネルギー量を個数やグラム数で表示されているので、スケールさえ手元にあれば簡単に自分のエネルギー量の食事が作ることができます。
エネルギーの1つを80kcal=1単位、となります。その個数が増えることで1単位、2単位、3単位と増えていきます。食品分類では表1には穀物、いも、小豆、そら豆など、表2には果物、表3には魚介、大豆、卵、肉、チーズなど、表4には牛乳など、表5には油脂類、表6には野菜・海藻・きのこ・こんにゃく、調味料の記載があります。
まず、糖尿病と診断されたら、医師から自分の指示エネルギーを出されます。そしてその指示エネルギーに基づいた単位で食品交換表を見ながら食事を作るようにしていきます。
例えば、1日の必要エネルギーが1440kcalであった場合は1440÷80kcal=18で18単位のお食事を食べることになります。この18単位で朝食・昼食・夕食、間食を振り分けて表1~表6までの食品分類を参考にしながらメニューを作ります。
糖尿病には食物繊維が必要
■食物繊維の種類
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、どちらも糖尿病の食事療法には役立つ成分になります。
水溶性食物繊維は、オクラや昆布、もずくなどのヌルヌル、ネバネバした食品に多く含まれています。食後の血糖値の上昇を緩やかにしたり、血中コレステロール値の上昇を抑える効果があります。
不溶性食物繊維は、キノコやごぼうなどの筋がある食品や穀物の皮などに多く含まれています。噛み応えがあるものが多く、満腹感が得られたり、排便を促して大腸を綺麗にします。
■食物繊維は血糖コントロールの味方
①食物繊維が血糖値の上昇を緩やかにする
水溶性食物繊維は胃の中でゲル状になって糖質を包み込み、吸収を遅らせます。そのため、ブドウ糖が血液中に出てくるのが遅くなり、食後の血糖値の上昇が緩やかになります。また、コレステロールの吸収を防ぐ働きもあります。
②食物繊維が満腹感を与え、腸をきれいにする
不溶性食物繊維には水分を吸収して数倍から数十倍にもかさを増す性質があります。そのため大腸の働きを活発にして排便をうながし、腸内環境を整えます。また、噛み応えのあるものが多く、よく噛んで食べることで満腹感が得やすくなります。
■食物繊維の野菜は食事の最初に食べましょう
食物繊維の摂取量も目標は1日20~25gです。1食あたりの量の目安量は野菜料理を2品、または生野菜を両手に山盛りいっぱいの量になります。茹でたり、炒めたりなど火を通した場合はカサが減りますので、片手の平分になります。
主食に食物繊維の多い食品(玄米やブランパン、ライ麦パン、そば)を選ぶことで食物繊維の摂取量を増やすことができます。
食後血糖値が高い人は、食事の初めに野菜・海藻・キノコ類など食物繊維が多い食品を召し上がるとより効果的です。
糖尿病と食材の効果
■ゆっくり消化食材、野菜・海藻・キノコが効く
高血糖が気になる人は食物繊維を積極的に摂りましょう。血糖値の改善に役立つのは水溶性の食物繊維ですが、食物繊維を多く含むキノコ・海藻・コンニャクなどには水溶性や不溶性の食物繊維が多く含まれていますので、これらの食品をしっかり食べるようにしましょう。
また、食物繊維は熱に強く、加熱調理によって壊れる心配はほとんどありません。サラダや煮物、炒めものなど、どの調理法を選んでも大丈夫です。毎食意識して味噌汁や炒め物などにプラスして食物繊維の量を増やしていくことが大切です。
■歯ごたえのある食材から食べると満腹感を得られる
食物繊維はサプリメントなどで必要以上に摂ると栄養素の吸収を阻害する恐れがありますが、食事からとっている限りでは問題ありません。毎日の食事からしっかりとることがポイントになります。
食物繊維の効果的な食べ方は、ご飯やパンなどの主食よりも先に食べることです。食物繊維が豊富な食品は、根菜類などの硬いものや、こんにゃくなどの噛みごたえがあるものが多く、噛む回数が増え、飲み込むまでに時間がかかります。そのため、食事のスピードがゆっくりになり、よく噛むことで満腹感が得られ、結果的にご飯の食べ過ぎを防ぐことができます。
食事をゆっくりとり、食べ過ぎや早食いを抑えられれば、食後高血糖を予防できます。また、肥満の予防や解消にもつながります。
■加熱してカサを減らすと、手軽にたくさんの野菜を食べることができる
野菜不足は栄養バランスを損ない、肥満や高血糖の一因になります。意識して食べるようにしましょう。1日350gが野菜の摂取目標量になりますが、実際にどのくらいの量かと言いますと、生野菜では両手に山盛り3杯分、毎食両手1杯分食べるように心がけましょう。
また、野菜を食べるというと、生野菜サラダを想像する人が多いのですが、生でそれだけの量を毎日とることは難しいので、加熱してカサを減らすなど工夫をすると手軽にたくさんの野菜を食べることができますよ。
■主菜の付け合わせや具材にも使うと、食べ過ぎを抑えながら野菜を増やせる
野菜を副菜のだけでとりきれない時には、豚の生姜焼きにレタスを添えるなど(主菜の付け合わせにプラス)、野菜やきのこの炊き込みご飯(主食に混ぜ込む)、そして味噌汁やスープなどに具たくさん汁物として食べるとしっかり野菜をとることができます。
また、今までたくさん食べていた人が血糖値改善のために食事の量を減らすと、物足りなさを感じるかもしれませんが、野菜でボリュームを出せば満腹感を得られます。しかも野菜は低エネルギーですのでたくさん食べても大丈夫です。
■ご飯に雑穀などを混ぜて炊くと糖質代謝がアップする
ご飯や雑穀にはビタミンB1が含まれており、体内で糖質をエネルギーに変える栄養素です。
摂取量が不足すると、糖質が上手く利用できずに高血糖を促したり、疲れやすくなったりします。高血糖の人はビタミンB1が不足しないようにしましょう。ビタミンB1は体内でとりだめができませんが、とりすぎによる副作用もありません。
日本人の場合はビタミンB1は主食からとることが多いのですが、白米に含まれているビタミンB1の量は少なくなります。玄米や胚芽米などの精製度の低いお米を使うようにするとビタミンB1と同時に食物繊維もとることができます。
また、大麦やハト麦などの雑穀にもビタミンB1が豊富なため、白米に混ぜて炊くのもオススメです。
■豚肉と玉ねぎの食べ合わせは相性抜群
主食以外では豚肉をはじめとする肉類にビタミンB1豊富に含まれています。1日1食、おかずに肉類を取り入れましょう。
肉を調理する際、組み合わせる野菜を工夫すると、ビタミンB1の吸収が良くなります。
とくに野菜や果物に含まれる「硫化アリル」という成分がビタミンB1の吸収を多高める作用があります。この硫化アリルは、たまねぎやにんにく、ネギなどの辛味成分のことです。これらの香味野菜と豚肉を一緒に調理して食べるとビタミンB1の吸収率がアップします。
糖尿病の食事とレシピ
■きのこのホイル焼き(1人分)
27kcal、塩分量0.3g、炭水化物7.6g
(材料)1人分
生しいたけ 3枚(50g)
えのきたけ 小1/3袋(30g)
しめじ類 1/2パック(50g)
すだち 1/2個
醤油 少量(2g)
(作り方)
① しいたけは石づきを除いて4等分にし、えのきたけは石づきを除いて粗くほぐし、しめじは石づきを除いて小房にほぐす
② アルミホイルで①を包み、オーブントースターで10分焼く。
③ すだちを絞り、醤油をかける。
※ホイル焼きの中身は鮭や白身魚に替えても良いですね。
■豚肉のレンジ蒸し(1人分)
176kcal、塩分量1.7g、炭水化物10.6g
(材料)1人分
豚もも薄切り肉(脂身なし)60g
ネギ 1/6本(20g)
ショウガ 1かけ(10g)
梅干し 1個(16g)
A
砂糖 小さじ1/2(9g)
減塩醤油 大さじ1/2(9g)
酒 大さじ1/2(7.5g)
ごま油 小さじ1(4g)
もやし 1/2袋(125g)
(作り方)
① 豚肉は食べやすく切り、ネギは斜め薄切り、ショウガは千切り、梅干しは種を除いて粗く刻む
② Aと梅干をボウルで混ぜ合わせ、豚肉とショウガを加えて手でもみ込むように混ぜる。
③ 耐熱皿にもやしを広げ、②のネギをのせてラップをふんわりかけて電子レンジで5~7分加熱する。
■イワシのかば焼き(1人分)
塩分量1g、炭水化物7.3g
(材料)1人分
イワシ 中1尾(40g)
ししとうからし 2本(7g)
薄力粉 適量
サラダ油 小さじ1/2(1g)
粉山椒 少量
A
醤油 小さじ1(6g)
みりん 小さじ2/3(4g)
砂糖 小さじ2/3(2g)
酒 小さじ1/2(2.5g)
(作り方)
① イワシは頭と内臓を除いて手開きにする。ししとうはところどころ竹串で穴をあける。
② イワシの水気を取り、薄力粉をまぶす
③ フッ素樹脂加工のフライパンにサラダ油をなじませ、中火で②の両面をよく焼き、中まで火を通す。ししとうも色づくまで焼く。
④ ③のフライパンをさっと洗い、Aの調味料を入れて煮詰めてイワシを戻して両面に絡める。
⑤ イワシに粉山椒をふり、ししとうを添える
※イワシは開いているものを購入すると便利です。アジでも美味しく作れますよ。
糖尿病の方におすすめの食事宅配
■ウェルネスダイニング(お弁当宅配)
食事宅配ナビで人気No1です。6種類もの豊富なコースがあり、「カロリー制限コース」の他に「糖質制限食コース(糖質15g以下)」などもあります。美味しさや金額のバランスが良いオススメのサービスです。
ただし、ご飯はセットになっていないので、ご飯は家で炊いて食べたい人や家族がご飯を炊いてくれるという方にはピッタリだと思います。もしもご飯を付けたい場合は低たんぱくご飯や低カロリーご飯も販売していますので、そちらを選んでみましょう。
定期コースは1か月までの好きな間隔で、7食、14食、21食の好きなセットを届けてくれます。1日3食利用したい人は1週間で21食。基本的には家で用意するけど、時々利用したいという人は1か月に7食など自分の生活スタイルに合わせて利用できます。定期コースは期間縛りなく送料半額と栄養士への相談が無料になっています。
■彩ダイニング(お弁当宅配)
「カロリー・塩分調整コース」は240kcal以下で食塩相当量2g未満。このコースは1食あたり599円なので正直どこよりも安いレベルです。美味しさでは普通ですが、試してみる価値ありのサービスです。
食事はおかずが4品1パックに入ったお弁当が冷凍で届きます。1食599円とコスパが良いのが嬉しいですよね。7食以上の注文で送料も無料になります。お試しセットや定期便もありますが、1食あたりの値段は同じです。ただし、定期便の場合は代引き手数料が半額になるので、代引きを利用されている人にはお得です。
定期便は週に1回、月に1回などお好きな頻度を選ぶことができます。また、定期コースを利用していると管理栄養士に無料で栄養相談をすることもできます。メニュー数は20種類と少ないので、たまに利用したい方向けです。
■食宅便(お弁当宅配)
1食あたり600円以内におさまるリーズナブルなお弁当。ご飯を入れても400kcal以内という計算の「カロリーケア1200」などがカロリー制限中の方にはオススメです。基本的に、1食につきおかず5品がセットになっています。コースによりご飯の有無が選べるものもあります。
まとめ
糖尿病と診断された方や予備軍だからといって糖尿病食を徹底的に行わなくては。と身構える必要は全くありません。糖尿病食はいわゆる健康食なので、そのような本来ならオススメする健康食を取り入れる正しい食習慣を少しずつ身につけていけば良いのです。
なかなか急に食習慣を変えることは難しいので、例えば前よりも野菜を毎食、手のひらに乗る量程度は摂るように意識してみよう、主食・主菜・副菜を揃えた献立をとろう、など毎日続けやすい目標から設定してみてはいかがでしょうか。