今回は、人工透析について!
人工透析は、腎臓の役割をしてくれていますよね。
人工透析はなんなのか?
というのは、腎臓の働きとはなんなのか?
という事を知ればおのずとわかってきます。
まずは、機能について知っていきましょう!
今回は、人工透析について!
人工透析は、腎臓の役割をしてくれていますよね。
人工透析はなんなのか?
というのは、腎臓の働きとはなんなのか?
という事を知ればおのずとわかってきます。
まずは、機能について知っていきましょう!
主に、血液をろ過して、体内で不必要になった水分や、物質を尿として排泄してくれています。
血液の老廃物を除去し、体外へ尿として排泄する
体内の水分量など、ナトリウム・カルシウム・カリウム・リンなどのイオンバランスを調整する。
赤血球をつくるためのホルモンを分泌
レニンという血圧を上昇させるホルモンを産生し、血圧の調整
腎臓のもっとも重要な働きは体内に流れる血液を濾過して尿をつくることです。
血液を浄化し、老廃物や水分などを尿として体外に排泄することによって、体を正常な状態に保ちます。
心臓から流れる血液の
約1/4から1/5にあたる毎分約1リットルの血液が流れ込んできます。
この血液が糸球体で濾過され、1分間に約100mlの原尿が出来ます。
原尿は尿細管と集合管で再吸収され、1mlの尿になります。
これは1日分にすると、約150Lの原尿から約1.5Lの尿が出来ることになります。
原尿から再吸収し、調整を加えて最終的な尿をつくる仕組みです。
主な病気は、、、
【糸球体腎炎】
「腎炎」とも呼ばれるもので、若年期に多い病気です。
扁桃腺炎のあとにおこったりしやすく、発症年齢が高い場合は慢性化しやすいと言われます。
【腎孟腎炎】
尿道や膀胱に生じた感染が、腎孟(腎臓と尿管の接合部)、さらには腎組織へと広がってしまった病気。肺血症などの合併症を引き起こすため、ただちに抗生物質の治療を行います。
【腎不全】
腎機能が正常値の50%を下回った状態。調節機能が大幅に失われてしまうこと。
最近では人工透析により、社会復帰できるようになってきました。
【腎結石】
女性よりも男性に多くみられる疾患で、20-30歳代がピーク。
痛みや不快感と言った自覚症状のない場合もあります。
【糖尿病腎症】
糖尿病を患っている患者さんが、腎不全状態になること。
糖尿病で血液中に糖が多い状態が続くと、微細血管が障害を受け、腎臓内の血圧が上昇し腎機能に障害をおこしてその機能を低下させてしまいます。
他にも、若年層から30代までに多くみられるネフローゼ症候群、多くは薬物のアレルギー反応が引き金となって起こる尿細管間質腎炎などがあります。
腎臓病の自覚症状としては、むくみや倦怠感(常にだるい、疲れやすい等)
貧血、息切れ、夜間の頻尿などがあります。しかし、これ等の症状が自覚されるときにはすでに慢性腎臓病がかなり進行している場合が多く、早期発見が難しいと言えます。
いわば人工透析予備軍ともいえる慢性腎臓病は、脳卒中や心筋梗塞などの発症率、死亡率を高めるともいわれており、発症要因のひとつとなるメタボリック症候群と合わせて注意が必要です。
となると、やはり少しでも早い時期での発見が重要になります。 そのためにも定期的に健康診断を受け、尿や血圧の検査をしましょう。特に尿たんぱくが陽性の人は要注意です。
生活習慣やメタボリックシンドロームと深い関係があるということは、裏を返せば、生活習慣病やメタボにならないよう気をつけることで、慢性腎臓病を防ぐことができる、ということになります。
過労や睡眠不足、ストレス、食生活の乱れや過食、運動不足、さらには過度の飲酒や喫煙といった日々の生活の悪習慣を改善することが、そのまま腎臓病対策になります。食生活では、塩分の取り過ぎや、肉類などたんぱく質の取り過ぎにも気をつけましょう。 こうしてみると、普段の生活を見直し改善することで、腎臓病は防げるということになります。 また、「最近、特に疲れやすい」などの体調の変化を感じたら、早めにかかりつけ医などに相談するようにしましょう。
-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2011年2月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載
さてここからは、糖尿病患者さんにおける、透析導入についてのお話です。
糖尿病患者さんにおける、人工透析の導入理由は
ズバリ、「糖尿病腎症」です。
糖尿病の代表的な合併症としても挙げられますね。
糖尿病腎症の食段階は、尿たんぱくも出ませんが、
腎機能を検査すると血液を濾過する機能の低下が見られます。
血糖値を抑えるべく、運動療法・食事療法・薬物療法がおこなわれます。
糖尿病腎症にはいくつかの階層があり、
軽度のものから重度のものもありあます。
下記のリンクで糖尿病腎症のステージを☑check!
https://blue-circle.jp/articles/262
糖尿病腎症は最終的には命にかかわります。高血糖と腎臓について知ることで高血糖の恐ろしさが理解できるはずです。合併症の一つである糖尿病腎症の病態から症状までを理解して、腎機能の衰えを阻止しましょう
最終的な段階で、
透析導入となるわけですが、
人工透析は、食事制限や時間的拘束など、日常生活に大きな影響が出てきます。
糖尿病は初期症状がわかりづらく、早期発見が難しいと言われていますが、
なるべく早い段階できちんと血糖をコントロールするなどの日常的な心がけが必要です。
人工透析に必要な費用について、
血液透析では外来血液透析で、約40万
腹膜透析は30万から50万と言われています。
上記のように、
人工透析の医療費は高額ですが、
透析治療は、患者さんの経済的負担が軽減されるように
医療費の公的助成制度が確立しています。
その為には手続きが必要となります。
透析治療にかかる費用 | 医療費について | 腎臓病について | 一般社団法人 全国腎臓病協議会(全腎協)
https://www.zjk.or.jp/kidney-disease/expense/dialysis/
一般社団法人全国腎臓病協議会(略称:全腎協)は、すべての腎臓病患者の医療と生活の向上を目的として、1971年に結成した腎臓病患者の患者会組織です。
透析導入は、摂取タンパク質、水分、塩分などを調節することを目的としています。
しかし、あくまでも外部からの調節なので、
健康な腎臓のように、100%は管理できないので、
普段の食事からも調節の手助けをしなければなりません。
体内の水分を増やしすぎないための水分制限が必要です。
~水分制限の工夫~
・塩分の高いものを食べると、水分を取りたくなるので、減塩食を心掛けましょう。
・食事に入っている水分は1日約1000mlと考えましょう。
・水分の多い嗜好品(ゼリー・ソフトクリームなど)や、野菜・きゅうり(きゅうり・すいか・みかん など)を摂りすぎないように気を付ける。
・麺類の汁はなるべく残す。
・食品成分表で塩分量をチェックしながら調理記録や食事記録をとる。
・調理での味付けは、食材重量の0.7%程度の食塩を目安にする。
・砂糖を増やすと塩や醤油も多く使ってしまうので、甘みも控える。
・汁物を減らす。
(1日1回、半量を1日2回…など工夫する。)
・塩蔵品より冷凍品を利用する。
・食卓に塩や醤油を置かない。
・減塩醤油や割り醤油を用いる。
・1食分の塩や醤油をあらかじめ小皿に出しておき、つけて食べる。
同じ塩分量でも、表面に味をつけて食べる方が、味を濃く感じることができる。
・旬の食材を使い、食材本来の味を楽しむ。
また、香り高い食材を生かす。(大葉、ゴマ、みょうが、しょうがなど)
・旨味を利用する。
(海藻、干し椎茸、かつおぶしなどの出汁を効かしたり、肉・魚介類の加工食品を調味料として使うのも良い)
・酸味(レモン、ゆず、かぼすなど)や香辛料(カレー粉、こしょう、七味など)を利用する。
・適量の植物性の油で、美味しさをプラスする。
・和食より洋食の方が、減塩でも美味しく食べやすい。
・外食を減らす。
■腎臓の負荷を軽減するために適正な量のたんぱく質の摂取と、良質なたんぱく質を摂取しましょう。
・たんぱく質の高い食材、低い食材を知る。
・食品成分表で、各食材のタンパク量を計算しながら、食事記録をとる。
・細かい計算が難しい場合は、「肉・魚80gに約15~20gのたんぱく質が含まれている」と考える。
・主菜以外にはたんぱく質系の食材は使わないようにすると、想定外の食べすきを防ぎやすい。
・野菜、きのこ、海藻類で食事のボリュームを増す。(カリウム制限がある場合は要注意)
・良質のたんぱく質(主に動物性たんぱく質)をとるようにする。(全摂取たんぱく質中、動物性たんぱく質60~70%が目安。)
・でんぷん米、でんぷん麺、低たんぱくご飯、低たんぱくパンなどの低たんぱくの治療用特殊食品を主食に用いる。
■身体タンパク分解抑制のための適正エネルギーの確保
・脂身の多い肉や魚の部位を使う。
・炒め物や揚げ物などの油を使う料理にする。
・粉あめ、MCTが使われている治療用特殊食品(高エネルギーゼリーなど)を利用する。
・低たんぱくで高エネルギーの食品をリストアップしておき、エネルギーが足りないときに利用する。
(ポテトコロッケ、フライドポテト、カレー、大学芋、チョコレート、ジャム、果物のコンポートなど)
人工透析の主な役割は、
1.老廃物の排出
2.身体の水分量や様々な成分量の調整
です。
腎不全などでもともと腎臓に備わっていたこの機能が低下すると、
透析導入を進められます。
人工透析は、人工的に作られた、人の腎と同じ役割を果たす、
ダイアライザーを使用し、
上記の働きをしてくれます。
①患者さんの腕などに、動脈と静脈を繋ぎ合わせた内シャントを作る。
【内シャント構造】
人工透析では、体内の老廃物を出すために、一分間に200mL以上の血液を体外へ流す必要があります。
動脈と静脈を繋ぎ合わせることで、静脈の中に勢い良い動脈滅が流れ込み、透析に必要な血液量を確保できます。
※シャントを作成してから、透析を出来るようになるまで2週間程度必要になります。
②静脈から血液を体外へ出し、透析回路から戻った血液を静脈から体内へ戻す。
③汚れた血液を体外へ排出させ、人工腎臓(ダイアライザー)を通過させることで、
血中の老廃物や余分な水分を除去。綺麗になった血液を体外へ戻す。
人工透析導入を開始した平均年齢は、
男性:66.93歳
女性:69.7歳
全体を平均すると67.8歳です。
生存率については、
日本透析医学会のデータによると、1年経過で88%、5年で60%、10年経過で35%、15年で22%という結果が出ています。
寿命について、鍵を握るのが、
合併症です。
寿命を縮めてしまう合併症は、
1位・・・「心疾患(心不全・心筋梗塞)」 28%
2位・・・「感染症(肺炎など)」 20%
3位・・・「悪性腫瘍」 9%
4位・・・「脳血管障害」 8%
です。
透析患者さんが、心不全になりやすい原因としては、
人工透析で排泄が出来ないK(カリウム)が関わっています。
水分を過剰に摂取すると体中に水分が溜まり、特に心臓や血管内に水分が溜まってしまうのです。
人工透析中では、食事の管理など、日々のケアをより一層心がけなければなりません。
https://blue-circle.jp/articles/307
透析中の食事管理はとても大切です。特に、水分・たんぱく質の管理は重要で、毎食バランス、摂取量を考えなければなりません。さまざまな制限などにしばられるとストレスを感じてしまいとても大変な食事管理ですが、でも食事は楽しみたいですよね。そのためにもしっかりした知識を身につけてください。
https://blue-circle.jp/articles/374
透析患者さん食事について。透析中の上手な食事の摂り方とは、ずばり高カロリーかつ低蛋白の食事です。慢性腎臓病、人工透析の食事治療の両方に言えることです。食事をするための工夫をここでは紹介していきたいと思います。