2023年11月3日

糖尿病の食事!基礎知識があれば外食だって楽しくなる

糖尿病の食事というのは、糖尿病において最も大事な治療法です。自分や家族のために食事を作るのは難しそうという方に、具体的な内容とポイントを伝授します。

なぜ糖尿病には特別に「糖尿病の食事」が必要なのか

糖尿病は膵臓の細胞の崩壊によりインスリンが分泌されなくなる1型糖尿病、インスリンの量が減少したり、うまく稼働しなくなる2型糖尿病というタイプに分かれます。

どちらも高血糖が持続することによって膵臓以外の器官にも悪影響が及ぶという症状には変わりありません。
高血糖が続かないように処理するために絶対的に必要なインスリン。

そのインスリンが不足するならば、インスリンをできるだけ必要としない体にしましょう。そのためには食事でコントロールしていこうという目的で考え出されたのが、「糖尿病の食事」なのです。

糖尿病の食事内容は難くない!

カロリー計算が主体

その人が一日に必要なエネルギー量(カロリー)に応じて、食品のカロリーを主体にメニューを考えていくものですが、ダイエット感覚で食べたい物はすべてがまんしなければならいというものでもありません。

過食を避けて、食べたい物があればそればかり食べるのではなく食品の分類を考えながら組合せを決めます。

カロリーが高い主食やおやつは食べられない?

例えば、甘いお菓子が食べたいと思ったら、洋菓子より和菓子の方がカロリーが低いので和菓子を選択。

麺が食べたくなれば、ラーメンよりは食物繊維も多くカロリーの低い蕎麦を選択するなど置き換えるように考えればいいのです。

高血圧予防も

糖尿病はどうしても高血圧になりやすい病気の一つです。
これを念頭に置き塩分制限も加えて行っていきます。
1日7~10g以下として、魚であれば干物などよりは生の魚を選び、味付けは薄くするなどの工夫を行っていきます。

①標準体重の確認

▪身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)

②自分の身体活動量(一日の運動量)の確認

・軽い仕事 (デスクワーク、軽い家事など)      :25~30(kcal)
・普通  (接客業、買い物などの家事、軽いスポーツ):35~40(kcal)
・重い仕事(力仕事、激しい運動など)        :35~40(kcal)

③一日の適正カロリーを算出

▪①で算出した標準体重(kg)×②の身体活動量=一日の適正カロリー(kcal)

例えば、身長160cmの人の場合

①1.6(m)×1.6(m)×22=56.32(kg)
②③56.32(kg)×25=1408(kcal)

糖尿病の食事をわかりやすく計算するための「単位」

一日に必要なエネルギー量がわかったら、次には「食品交換表」というものに基づいて栄養のバランスを考えてメニューを決めます。

糖尿病の食事には「80kcal=1単位」を基本とします。
自分のエネルギー量を単位に変換して、オーバーしないように食品を組み立てていきましょう。

例えば
一日1600kcalの目安であれば=20単位
一食あたり6~7単位
ご飯は茶碗1杯100g=2単位なので、おかずは4~5単位食べられることになります。

糖尿病の食事におけるポイント

規則的な食事時間

食事を抜くと、一時の飢餓状態であると体は判断します。すると次に体内に食物が入って来た時に、生命を維持するためにエネルギーをより多く蓄える仕組みがとられます。
この分が余分となって肥満の原因になります。

また空腹感が増しますのでまとめ食い傾向になると多く上昇した血糖値を下げるのに、多くのインスリンが必要となって膵臓への負担が重くなります。

一日三食、毎日同じぐらいの時間に食べることが重要です。

早食いを避ける

体内に、どんどんとすごいスピードで食物が送られてくると、インスリンは血糖を下げるのに必死に分泌されます。

しかし追いつかない場合には高血糖値である時間が長くなります。すると血管のダメージも増え、膵臓の負担も増えることになります。

早く食べても満腹中枢へ刺激が伝わる時間は同じです。
刺激が行く前には空腹感が持続するので、限度なく食べてしまう過食ともなり肥満の道をたどることになります。

よく噛んで、ゆっくり食べるようにしましょう。

食品の偏りを避ける

糖尿病になると合併症に注意しなければなりません。
食品をバランスよく食べることはもとより、合併症を意識して食べ物を選択することも大切になってきます。
血管を丈夫にする成分や、腎臓機能を低下させない成分、皮膚に傷ができにくくする成分などが含まれている食品を見極めて、しっかりと数多くの栄養素を吸収して身体を守りましょう。

食物繊維を積極的に

糖尿病で避けて通りたいものは高血圧と肥満です。
脂っこいものばかりだと動脈硬化の原因となり、高血圧に向かってしまいます。

糖質が多いと肥満の原因にもなりますが、インスリンは糖質に反応してしまうのでインスリンの分泌が多くなり、血管を傷めつけることにもなります。

この二つのダメージをカバーするのが食物繊維です。
食物繊維の多い食品をたくさん摂取することで血糖値の急上昇を防ぎ、空腹感も満たします。また便通も良くなるので血行促進の手段にもなります。

食べるときの順番として理想的な形は、
①「野菜」→②「魚または肉」→③「ご飯などの主食」です。

糖尿病では外食にも配慮

外食はどうしても糖尿病の食事としては、適さないものが多くなってしまいます。
エネルギー量が多くなる、糖分や塩分が多くなる、野菜類の不足となる。

しかし最近では、食品一品一品やセットごとに、消費カロリーや糖質の記載も多く記載されてようになったので、糖尿病の食事の基礎的なことが把握されていれば選択に困ることが少ないと思われます。

また、表示がないなど困った時にはカロリーが高い物一品ではなく、品数が多いセットメニューを選択するようにすることが良いと思われます。

やはりどんなものにでも基礎値知識や習慣性が大切になってくるものです。

糖質制限中の外食、気をつけたいポイント

https://blue-circle.jp/articles/250

糖質制限ダイエット中、自分ひとりの食事はなんとかなっても、家族や友人、会社の付き合いで外食をする機会も多くあります。そんな時もポイントさえ抑えれば大丈夫!糖質制限中でも外食を楽しみましょう!

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