毎日摂りたい!血糖値上昇が緩やかな食べ物~お魚編~

現代の生活習慣病のひとつとして深刻な問題となっている「糖尿病」。血糖値上昇が緩やかな食べ物ってなにがあるんだろう?と、気になる方も多いはず。魚をよく食べる食生活が糖尿病の危険性を低下させるのはご存知ですか?今回はお魚編です。

お魚をよく食べることで糖尿病リスクが低下する

地中海沿岸の地域では、伝統的に魚を良く食べる食生活が続けられています。
研究者の調査では、魚をよく食べる人では血糖値が低く、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」も抑えられていることがわかりました。

魚に含まれる数々の栄養素がこれらの効果をもたらしてくれているのです。
詳しく見ていきましょう!

DHA、EPAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸

さばや青魚、いわし、かつお、いか、たこ、あさり、しじみ等の魚介類は、EPAという脂肪酸が含まれており血糖値を下げる効果があるとされています。

魚に多く含まれるn-3系不飽和脂肪酸には、中性脂肪を下げ、血管が詰まりやすくなるのを防ぎ、血液をサラサラにする作用があります。
さらに、血管壁に起こる炎症を抑えたり、インスリン抵抗性を改善するはたらきもあるという研究報告があります。

タウリン

タウリンは貝類にも多く含まれています。
肝臓に良いことや、血圧を下げるのに良いことなどで有名ですが、
実はインスリンの分泌を促進させてくれる効果も期待出来ると言われています。

動物を使った実験で、I型糖尿病になってしまっている動物にタウリンを摂取させたところ、
・血糖値が下がる
・反対に血液中のインスリン濃度が上がった
という結果があります。膵臓の細胞をタウリンによって保護した結果、血糖値が下がり、インスリンが分泌されやすくなったと考えられています。

糖尿病予防だけではなく発症後のインスリンコントロールにも有効なのだとか。

よく食卓にのぼる魚介類とその栄養素をおさらい

それでは、普段食卓にのぼるお魚・貝類の栄養素をおさらいしていきましょう。

いわし、あじ、さばなどの青魚

青魚にはDHA、EPAが豊富に含まれています。
また、良質なたんぱく質やカルシウムも多く含まれています。

鮮魚としてだけではなく、缶詰や干し魚など…
様々な加工食品として私達の食卓にのぼります。

あさり

・良質なたんぱく質
・ビタミンB2
・亜鉛
・マグネシウム
・鉄
・タウリン

が含まれています。
亜鉛はインスリンの構成成分で、血糖値コントロールに重要です。
タウリンも含まれていますので血糖値コントロールの重要食材ですね。

お味噌汁や酒蒸し、バター焼き…パスタにも使われますね。
うまみがギュッと詰まっていて、栄養豊富なあさりは普段の食卓にも欠かせない食材です。

かき

牡蠣を食べると血糖値が下がることは最近になって医学的にメカニズムが解明されてきています。

牡蠣の中の特定の成分が血糖値に対して作用するということではなく、複数の栄養素が組み合わさって血糖値低減作用を形成していて、牡蠣の優れた栄養バランスが結果的にプラスとして働いているということのようです。

牡蠣の中に含まれる栄養素の中で特に血糖値に作用するのは亜鉛です。
亜鉛はなんといってもインスリンの構成成分の一つ。不足してはインスリンの分泌に直接栄養を与えてしまします。

亜鉛以外にも、タウリンやビタミンB群などが膵臓周りの健康状態を底上げし、血糖値の上がり過ぎを防いだりインスリンの分泌能力を保ってくれることで、結果として血糖値を下げる働きがあるのです。

まとめ

いかがでしたか?
青魚・貝類は日本人の普段の食卓にも馴染みが深い食材ばかりですね。

しかし日本人は現在、昔に比べて魚を摂ることが減ってしまっています。
糖尿病予防や血糖コントロールの視点以外からも、健康にとって良いことを意識しながら
日々の食卓に魚介類をプラスしてみてはいかがでしょうか。

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