糖尿病でもお米は食べたい、そんな時のための雑穀米について調べてみました

お米と言ったら日本人の主食。毎日欠かさず食べている人も多いと思います。 しかし、糖尿病になると、血糖値の関係でなんとなく罪悪感を感じてしまいますよね。そんな時は雑穀米を検討してみましょう。

お米は糖質が多いので、糖尿病の敵だと思っていませんか?

糖尿病だけど「炭水化物」が我慢できない人へで、ご紹介したようにお米にも種類があります。ここでは糖尿病の食事に取り入れたいお米を具体的に紹介します

知っておきたい白米のこと

まず注意したいのは白米です。和食には欠かせないおいしい主食ですが、精製されたお米のため食べやすくて消化が良いので、体内に糖質を吸収しやすいです。

その分食後血糖値の上昇が速くなります。精製される時に、ビタミン、ミネラル、食物繊維の豊富な胚芽や糠が除かれてしまいます。

と言っても、糖尿病の人が白米を食べたらダメなわけではありません。指示されている量を守って食べる必要があるだけです。

白米を食べるコツは、ゆっくり噛んで食べて満腹感を得ることに限ります。

お米のGI値

食品のGI値気にしていますか?糖尿病なら知っておきたい数値です。

糖質を多く含む食品の食後血糖値の上昇率を数値化したものがGI値です。一般的に高GI値は80以上、低GI値は55以下とされています。

白米はGI値88で、高GI値食品です。少しでも血糖値の上昇率を抑えるために、食物繊維の多い野菜やきのこ類をおかずにして食べることが大事です。

お米全てが高GI値食品ではありません。玄米のGI値は55で、実は低GI食品です。

外皮、胚芽、糠層がそのまま残っている分、噛みごたえがあり消化吸収に時間がかかるので、血糖値の上昇がおだやかになります。栄養価ももちろん高いです。

お米の選び方

お米を食べるならもちろん白米、と考えてしまう人も人も多いと思いますが、糖尿病にはやはり雑穀米が良いと言われています。

ではなぜ雑穀米が良いのか、考えてみましょう。

雑穀米とは?

近年では糖尿病罹患者数の急増に伴い、また健康ブームも手伝って雑穀米を食事に取り入れる人が増えてきました。雑穀米は高齢者にとってはどうしてもお米が食べられないときのかさ増しというイメージがあって、あまり好意的に思われないものですが、逆に昔のイメージがなく体型や健康を気にする若い世代には、その栄養価やカロリーの低さから人気が高まっています。

雑穀米は、主に白米に混ぜて炊くことを前提とした米や麦などの主食となる穀類を除いた穀物のことです。キビ科に分類されるキビ・アワ・ヒエなどがよく使われ、これは昔の人が白米の代わりに食べたものです。

ここから昔の人にとっては貧しさの印象が強く、実際にアワやヒエで飢えをしのいだ人にとっては苦々しい思い出があるかもしれません。しかし飽食の時代である現代においては、むしろ過剰なカロリー・糖質は少なく、一方で摂取量が不足気味な食物繊維やビタミン類を含む優れた食品なのです。

雑穀米といっても厳密な分類があるわけではなく、たとえば豆類を含むかどうかははっきりしません。どんな種類の穀物などがブレンドされているかによって栄養価が大きく異なってきますので、具体的に何が含まれるかを調べて雑穀米を選ぶのがいいでしょう。

具体的にはキビ・アワ・ヒエなどの他、大豆・黒豆・トウモロコシまで含むこともあります。また近年では麦類も押し麦や裸麦などの形で雑穀として用いられるようになっています。

雑穀米の栄養、効果

雑穀米の最大のメリットはその栄養価です。お米、特に精白米は不要な部分を根こそぎそぎ落としているため、総カロリーにおける糖質の割合が非常に高く、その他の栄養価はあまり高くありません。お米は他の主食と比べて食物繊維が多いなどといいますが、雑穀・玄米を含め、植物性の食品全体から見れば五十歩百歩と言わざるを得ません。

それに比べて雑穀米は重量あたりのカロリー・糖質量がお米より少なく、それでいて食物繊維や各種ビタミンが豊富という、現代の栄養状況から見て栄養価ではすべての面において米より優れていると言っても過言ではありません。

糖尿病リスクが減少

具体的な効果として第一に挙げられるのは、白米のみのご飯を雑穀米に変えることで、糖尿病リスクを大幅に下げることができるということです。前述の通り、雑穀米は糖質の量自体が少なく、その上食物繊維が豊富なことで糖質の吸収速度・吸収率まで抑えられるため、白米と比べて糖負荷の面で大きな差があります。

血糖値の上がる量が少ない上に上がる速度も緩やかであるため、血糖値を下げるためのインスリンを少しずつ出すだけで済み、膵臓の負担が軽減され糖尿病の予防となります。

便秘解消に効果的

また、食物繊維が豊富なことからお通じの改善効果もあり、特に大腸の健康維持に役立ちます。食の欧米化から日本でも大腸がんの罹患率が高まっていますが、雑穀米を食べていればこのリスクを低減させることができるでしょう。

さらに、白米にはあまり含まれない微量栄養素をバランス良く含んでいることから、雑穀米の長期的な健康効果は計り知れません。

雑穀米の炊き方、召し上がり方

雑穀とは主に米以外の穀物を指す広い言葉ですが、現代において雑穀米といった場合、ほとんどは白米に混ぜて炊く雑穀の小パックになっている商品となっています。

本来ならば雑穀はその種類によって適切な炊き方・炊き時間があるのですが、ご飯に混ぜて炊くことを前提とされているため、お米と同じ時間・水加減で炊けるように加工されており、注意することは何もなくただお米に混ぜて普通に炊けば良いようになっています。

水の量がポイント

雑穀類は米よりも食物繊維が多いため、炊きあがりはやや固めになることと思います。固めのご飯が好きな人は気にならないと思いますが、そうでない人にとっては案外気になるもので、実際に雑穀米を食べてあまり好きではないと感じる人は固さが気になっている人が多いようです。

したがって、気持ち水を多めに入れたり、炊く前にしばらく置いて水を吸わせるなど一手間かけるとよりおいしくいただけます。

炊けた後はもちろん普通のご飯と同じように食べることができますが、特に豆類が入っている雑穀米の場合、豆類に甘みがあることからおかずに醤油などを余計にかけたりしてしまうこともよくあるようです。

やはり人によって好みがありますので、豆類・トウモロコシ等を含む雑穀はそうでない雑穀に比べて好き嫌いが出やすいことを知っておき、食にうるさい人に出すときはそれらを含まないオーソドックスな雑穀米から始めるなど、雑穀米選びには気をつけましょう。

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