ナラティブ・メディスンに基づく糖尿病診療を探求する内科医師。12004年10月ナラティヴ・アプローチとの運命的な出会いを契機に、2007年生物心理社会モデルに基づく糖尿病診療の実践・啓蒙をめざして『バイオ・サイコ・ソーシャル糖尿病研究所』を設立。生物医学モデル一辺倒の医療から患者の自己管理能力、食文化、ライフスタイル、人生観など個人がもつユニークネスを尊重する医療の実現をめざし、週5日の専門外来を担当する傍ら、執筆および講演活動を行っている。専門領域は患者教育であり、特に食事指導や基礎カーボカウント指導に基づく薬物療法の最適化に力を注いでいる
記事総数:2
公開中の記事
【医師コラム】患者さんの『自己決定』を尊重する 〜薬嫌いな方へのアプローチ〜
ヘモグロビンA1c 7.0%が8ヶ月間続いているけれど、薬を希望しない患者さんとの対話をご紹介します。実際の症例の意味が損なわれない程度に、事実にフィクションを加えて書いています。このやりとりを読んでいただくことで、患者さんが自分で決定すること(『自己決定』)の重要性をご理解いただけると思います。
糖尿病という病気は「意味」の病気と言い換えることができるのかも知れません。 「糖尿病は贅沢をしてはいけない」「糖尿病になったら美味しいものを食べてはいけない」「糖尿病になったらお酒を飲んではいけない」「糖尿病の人はケーキを食べてはいけない」など、糖尿病に纏わる、もっともらしい誤解はたくさんあります。