糖尿病の食事には塩分制限が必要?高血圧予防や合併症とのつながりについて

糖尿病と向き合うにあたり、糖質はもちろん気になりますが、塩分制限も大切なポイント。2型糖尿病では塩分の摂り過ぎが合併症に繋がる危険性も。今回は塩分制限の重要さをまとめてみました。

2型糖尿病では、塩分の摂り過ぎが心筋梗塞などの合併症につながってしまうと言われています。

減塩を意識することは、高血圧を防ぎ、合併症の進行を抑える事につながります。では、塩分はどのくらい抑えればよいのでしょう?

意外な落とし穴!和食の塩分

健康な食事として知られている和食!
脂質も少なく、食物繊維も豊富でまさに日本の誇れる食事!

なのですが、
実は以外にも塩分が多くて注意が必要なんです!

平成23年度の日本人の栄養調査では成人の一日あたりの塩分平均摂取量は男性で11.4g、女性で9.6gとっていて、厚生労働省が日本人の食事摂取基準で目標と掲げた“男性1日9g未満、女性7.5g未満”を上回っているのです。

それに比べ、欧米では、男性で10.4g、女性で7.3gと日本よりも摂取量が低いのです。

欧米はファーストフードなどで、塩分も沢山とっているように思いますが、実は日本の方が塩分摂取率は高いのです。

日本人は塩分の過剰摂取が常態化している

日本人は1950年頃は20gも摂っていたことを考えると大幅に減りましたが、まだまだ過剰摂取な状況なのです。ただ、人間の身体が生理的に塩分を必要とする量は0.6~1.2g/日なので、相当に過剰ということが分かりますよね。

塩と高血圧、高血圧と糖尿病

 日本食は伝統的に塩分が多く、高血圧が国民病といわれるほど患者数の多い病気で、その治療では減塩が大切。これは日本人の常識です。ところが、糖尿病の治療食はというと、一般的には糖分を控えるというイメージが先行していて、あまり減塩までは思い浮かばないのではないでしょうか。ほんとうは、糖尿病の食事療法は、適切なカロリーでバランスの良い食事をとるということで、加えて減塩もとても大切なことです。なぜなら、糖尿病の人は血圧の高い人が多く(その頻度は糖尿病でない人の2倍にのぼるといわれています)、高血圧は糖尿病の合併症の発病・進行を早めるからです。

 高血圧を防ぎ、合併症の進行を抑えるには、減塩が大きな意味をもってきます。市販の糖尿病食は、ちゃんとその辺のことを考えて味付けされているのだと思います。また、味が濃い料理はごはんが進みますから、糖尿病食事療法の大敵である食べ過ぎになりがちなことも、市販の糖尿病食が薄味に調理されている理由のひとつでしょう。家庭の料理で食事療法を進めている人も、やはり塩分には気をつけるようにしてください。

塩分摂取量を1日6g未満に抑えるのが目標

日本の2型糖尿病患者を対象とした研究では、食事の塩分が多いことで脳卒中や心筋梗塞の危険性を向上させることが分かりました。

これらのような糖尿病の合併症に対する危険性を回避するため、塩分の摂取量を1日6g未満に抑えることが推奨されています。

食事内容を見直すことが必要

塩(ナトリウム)は血圧を上昇させることが知られている。血糖コントロールの不良の糖尿病患者では、心血管疾患の発症が増えるので、塩分制限は特に必要だ。米国の統計(National Diabetes Statistics Report 2014)によると、2003~2006年における心血管疾患による死亡者数の割合が、糖尿病患者では通常の1.7倍だった。
 「2型糖尿病患者の心血管疾患リスクを減らすために、血糖コントロールの改善に加えて、食事内容を見直すことが大切です。今回の結果により、食事に含まれる塩分を制限するのが糖尿病の危険な合併症を予防するのに有効である可能性が示されました」と、堀川氏は述べている。

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