知りたかった!理解が深まる糖尿病の検査項目 前編

知りたかった!理解が深まる糖尿病の検査項目 前編

糖尿病になってしまった・・・。糖尿病の勉強を始めたいけど、何から始めればいいか分からない・・・。そんなあなたのために、糖尿病を知る上で必要な基礎知識をまとめています。過去の記事では糖尿病の診断基準を取り上げましたので、今度は検査項目について、前編・中編・後編と3回に分けて少し掘り下げてみようと思います。


言われるがまま糖尿病の検査をしたけれど、一体自分は何を測ったのだろう・・・?
良く分からないけど、とにかく基準値以内なら大丈夫なんでしょ?
お医者さんに説明されたけど、良く分からなかった。

まあいいやと済ましてしまうと、せっかくの学ぶ機会を失ってしまいますよ!
一度、検査項目について簡単に振り返ってみませんか?

血糖値

血糖値は、糖尿病の最も基本的な検査項目とも言えます。

食事によって大きく変動するため、測定するタイミングに気を付ける必要があります。

特に、空腹時血糖を測る場合は、食事から4~5時間くらい後に測れば良いとされますが、早朝空腹時血糖の場合は、朝起きたら何も食べずに測らなくてはいけません(通常は食後10時間以上あけると言われています)。

血糖値の検査をする際は、食後どのくらい時間をあければよいのか、スタッフの方によく確認しておきましょう。

空腹時血糖値は、略語で(BS:Blood Sugar,FBS:Fasting Blood Sugar,FPG:Fasting Plasma Glucose)、随時血糖値は(PPG:Postprandial Plasma Glucose)などとも呼ばれます。

健康な人の空腹時血糖値の基準値は、70~109mg/dlとされています。

ところで、血糖値は測る時間やタイミング以外にも、測定法によっても変動することはご存知ですか?

医療機関では、通常「静脈血」を採血して血糖値を測っています。

静脈血は、全身の細胞に酸素やエネルギー源(ブドウ糖)などを渡し終わった後の血液です。

一方で、糖尿病患者さんが自己血糖測定器などを使って自分で血糖値を測る場合は、指や腕などの血を使うことになります。

特に指の場合は、毛細血管という細い血管を流れる血から測ることになるのですが、この血管には酸素やエネルギー源(ブドウ糖)を細胞に渡している最中の血液が流れているため(その後、静脈に流れ込みます)、静脈血と比べるとブドウ糖が多い血液になります。

そして、医療機関での測定と自己血糖測定器による測定では、血液からブドウ糖の量を測定する際にかかる時間や方法が異なるため、さらに誤差が出てしまうと言われています。

このような理由から、自己血糖測定器で血糖値を測ると、医療機関で測るよりも10~20mg/dL程高く出ることがあるので、自分で血糖値を測る場合はあくまでも参考値として考えた方が良いかもしれませんね。

血糖値に関しては過去の記事にもまとめてあるので、そちらも参考にしてみてください。

糖尿病を理解するための基礎知識5点 初級編

http://blue-circle.jp/articles/31

糖尿病になってしまった・・・。糖尿病の勉強を始めたいけど、何から始めればいいか分からない・・・。そんなあなたのために、糖尿病を知る上で必要な基礎知識を簡単にまとめてみました。糖尿病の原因や体の中で起こっていること、放っておくとどうなってしまうのかなど、基礎的な知識を身につけたい方は、是非参考にしてみてください。

HbA1c(グリコヘモグロビン)

HbA1cも血糖値と同じく、良く測られている検査項目の1つです。

正常範囲は4.6~6.2%ととされ、6.5%以上で糖尿病型と診断されますが、6.2%付近の方も注意が必要です。

なぜなら、このあたりになってくると、境界型や糖尿病型の場合がまじってくることが分かっているからです。

ちなみにHbA1cには、日本の単位であるJDS値で表記されたHbA1c(JDS)と、国際的な単位であるNGSP値で表記されたHbA1c(NGSP)がありました。

このJDS値は、NGSP値よりも約0.4%低いという問題があったため、2014年4月より健康診断や医療の場など、HbA1cの単位はすべてNGSP値で統一されています。

注意点としては、HbA1cはあくまでもヘモグロビンですので、鉄欠乏貧血や溶血性貧血、出血後、肝臓の病気などで赤血球に異常がある状態だと、正しく血糖値の状態を反映しなくなるということが挙げられます。

例えば、ケガや生理などでたくさんの出血があった場合は、体から多くの赤血球が失われてしまうので、新しい赤血球を作らなくてはなりません。

貧血が治ってきている人も、体でたくさんの新しい赤血球が作られているので同じです。

すると、結果的に糖とくっついていないヘモグロビンが多くなりますので、HbA1cの割合は下がることになり、本来は糖尿病であるはずなのにHbA1cが低くでてしまう場合があります。

そのため、貧血の方や肝臓の病気をお持ちの方でHbA1cの検査をする方は、事前に相談しておいた方がいいかもしれません。


HbA1cについても過去の記事にまとめてありますので、参考にしてみてください。

糖尿病を理解するための基礎知識 初級編 part3

http://blue-circle.jp/articles/51

糖尿病になってしまった・・・。糖尿病の勉強を始めたいけど、何から始めればいいか分からない・・・。そんなあなたのために、糖尿病を知る上で必要な基礎知識をまとめています。今回はpart3ということで、糖尿病の診断基準と検査項目について書いてみました。是非参考にしてみてください。

GA(グリコアルブミン)

GAはglycoalbuminの略語で、日本語読みではグリコアルブミンといいます。

HbA1cはヘモグロビンに糖がくっついたものでしたが、こちらはアルブミンというタンパク質に糖がくっついたもので、基準値は11~16%(血液中のアルブミンに対するグリコヘモグロビンの割合という意味です)とされています。

アルブミンは肝臓で作られて、血中に入ります。

血液中のタンパク質の約60%を占めており、浸透圧を一定にしたり、組織へいろいろな物質を運んだりするのに役立ちます。

一度合成されると、その半分が2~3週間で寿命を迎えるとされています(これを「半減期」といいます)。

そのため、血液中のアルブミンにどれくらい糖がくっついているかを調べれば、その日から約2週間の間、血液中に糖がたくさんあったのかを調べることができます。

つまり、グリコアルブミンを測定すると、「HbA1cよりも短い期間での平均的な血糖値の状態」を知ることができるわけですね。

しかし、幾つか注意しなければならないことがあります。

アルブミンは通常、血液から尿に出ることはありませんが、腎臓の機能が低下していたり、ネフローゼ症候群などの腎臓の病気があったりすると、尿へもれてしまうことがあります。

もちろん、糖がくっついていても関係なくもれていってしまうので、血液中のグリコアルブミンが通常よりも少なくなります。

また、肝硬変など肝臓の機能に異常がある場合だと、肝臓で作られるアルブミンが減るため、正しい結果を反映しなくなってしまいます。

他にも、アルブミンを含むタンパク質の分解が進んでしまう、甲状腺機能亢進症の方も結果が低く出てしまいます。

このように、検査項目によっては正しい結果が出にくい場合があるため、検査を受ける人の病態に合わせて、適切な項目を測るのがポイントになります。

腎臓とアルブミンについて

グリコアルブミンのところで腎臓の話が出てきましたので、少し付け足しをしてみようと思います。

体の色々な臓器をまわり老廃物などを含んだ血液は、腎臓へ送られてそれらの処分が行われます。

腎臓には「糸球体」と呼ばれる血液のろ過システムがあり、血液中の水分やブドウ糖、老廃物がろ過されます。

しかし、その後に体にとって必要となる水分やブドウ糖は血液中に戻されます(これを「再吸収」といいます)。

老廃物は不要なので、そのまま尿として排出されるルートに進みます。

この時、通常は血液中のタンパク質(アルブミンなど)はろ過されないのですが、ネフローゼ症候群など、糸球体のろ過システムが壊れてしまう病気になりますと、タンパク質はろ過システムを通り抜けてしまい、尿に出て行ってしまいます。

そのため、ネフローゼ症候群の方はグリコアルブミンが尿として排泄されやすくなり、糖尿病の指標として正しく機能しなくなってしまう可能性が出てくるのですが・・・



なかなか文の説明だけを読んでもイメージしにくいですよね。
腎臓の機能についてはこちらのサイトにとても分かりやすく書かれていますので、参考にしてみてください。

NHKオンライン

https://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/seibutsukiso/archive/resume021.html

NHKの公式ホームページ。ニュース・気象災害情報・番組紹介をはじめ、イベント案内・受信契約の受付・経営などNHKに関するさまざまな情報をお届けします。「信頼、見ごたえ、公共放送。」

まとめ

いかがだったでしょう?
今回は、主な糖尿病の検査項目を3つ挙げてみました。

まだまだありますので、残りは中編・後編に分けて紹介します!

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糖尿病 血糖値

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