脳卒中の原因を解説!前兆や予防、リハビリについて紹介!

脳卒中の原因を解説!前兆や予防、リハビリについて紹介!

日本人の死因で上位にランクインするのが脳卒中です。脳卒中には種類が多く、原因もさまざまです。そこで今回は、脳卒中について詳しく解説し、前兆や予防法などを紹介していきたいと思います。


そもそも脳卒中とは?

脳卒中は、厳密に言うと脳血管障害となります。脳卒中は病名ではなく、脳の血管に障害が起こることにより発病する病気の総称なのです。まずは、そんな脳卒中の基本情報から紹介していきます。

脳卒中について

脳卒中は、三大成人病の1つに数えられています。がん・心臓病と並び、脳卒中は日本人の死亡原因のトップ3に名を連ねているのです。脳卒中は医学用語ではなく、正式には脳血管障害と呼ばれています。名前の通り、脳の血管に障害が起こることで発病する病気のことを脳卒中としているのです。脳卒中は大きく分けると、脳の血管が詰まる「脳梗塞」と血管が破れる「脳出血」「くも膜下出血」に分類することができます。

脳卒中の現状を解説

脳卒中は現在、日本における死因の上位に位置しています。日本では脳卒中が死因第1位の時代もありましたが、最近では徐々に死亡数は減ってきています。しかし、死亡率は減っているのだが、発症率は減ってはいないのです。そのため、患者数は減っておらず、むしろ増加傾向にあるのが現実です。日本は高齢化社会を迎え、脳卒中の患者が増えており、2020年には脳卒中の患者が300万人を超えるとの予想まであります。

脳卒中のタイプの種類

脳卒中は、大きく分けると2つのタイプに分類することができます。「脳の血管が詰まるタイプ」と「血管が破れるタイプ」の2つです。脳の血管が詰まるタイプの代表的な病気は脳出血となっています。脳の血管が破れるタイプの代表的な病気は脳出血やくも膜下出血です。脳卒中の病気の種類は以下の病気が挙げられます。

①脳梗塞

脳梗塞は血栓ができることで血管が詰まったり、血管が狭くなったりすることで脳へ栄養や酸素が行き渡らなくなり、脳の細胞が死んでしまう状態のことです。脳に栄養や酸素が届かないため、脳の細胞が壊死してしまうのです。高齢者がかかりやすく、死亡することも多々あります。

②脳血栓症

脳血栓症は脳の血管が狭くなり、血栓ができることでて血流が詰まってしまいます。脳梗塞へと発展することもあり、脳に栄養や酸素が行き渡らなくなり、壊死してしまうのです。高血圧が原因のことが多いです。

③脳塞栓症

脳塞栓症は、心臓などでできた血栓が脳に運ばれ、脳の血管を詰まらせてしまうものです。脳塞栓症は脳梗塞に進行する可能性があります。心臓の機能が衰えていると危険な状態となっています。

④脳出血

脳出血は、脳内の血管が破れ、大脳や小脳、脳幹に出血した状態のことです。血管が破れた一夜や程度により、症状や後遺症は異なります。意識障害や運動麻痺、感覚障害などの症状が現れることがあるのです。主な脳出血の原因としては、高血圧が挙げられます。

⑤くも膜下出血

脳は硬膜・くも膜・軟膜の3枚の膜に覆われています。そして、くも膜の内側で出血するのがくも膜下出血です。高齢者だけでなく、40代・50代などの働き盛りの世代でも見られる病気となっています。くも膜下出血は死亡率が高く、命を取り留めても社会生活が困難になる恐れがあります。

脳卒中の原因を解説!

脳卒中は命を落とす可能性があります。命を落とさなくとも、後遺症などにより社会生活を送るのが難しいことも多々あります。脳卒中にならないためには、脳卒中の原因を知っておくべきです。脳卒中の原因を解説するので、原因を取り除いて脳卒中にならないような生活をしましょう。

生活習慣病

生活習慣病は、脳卒中の原因となります。生活習慣病とは、生活習慣が原因で発症する疾患のことを指しています。主な疾患としては、高血圧や糖尿病、脂質異常症などが挙げられます。これらの生活習慣病は、進行していくと脳や心臓、血管に大きなダメージを与えるのです。そのため、脳卒中の原因として、生活習慣病が挙げられます。生活習慣病は偏った食事や運動不足、過度なストレスなどが発症の原因となります。そのため、正しい食習慣や適度な運動を心がけるべきなのです。

生活習慣病は、脳卒中の原因となります。生活習慣病とは、生活習慣が原因で発症する疾患のことを指しています。主な疾患としては、高血圧や糖尿病、脂質異常症などが挙げられます。これらの生活習慣病は、進行していくと脳や心臓、血管に大きなダメージを与えるのです。そのため、脳卒中の原因として、生活習慣病が挙げられます。生活習慣病は偏った食事や運動不足、過度なストレスなどが発症の原因となります。そのため、正しい食習慣や適度な運動を心がけるべきなのです。

喫煙

喫煙は様々な疾患の原因となり得ます。そして、脳卒中の原因としても喫煙を挙げることができるのです。タバコにはニコチンが含まれており、ニコチンは血管の収縮や血圧の上昇、心拍数の増加をもたらします。さらに、タバコに含まれる一酸化炭素は酸素の運搬を妨げたり、血小板を硬化させたりします。その結果、血液がドロドロになり、血栓ができやすくなるため、喫煙は脳卒中の原因となるのです。ちなみに、禁煙者は非喫煙者に比べ、脳卒中になりやすいことがわかっています。

動脈硬化

動脈硬化も脳卒中の原因のひとつです。動脈硬化を端的に説明すると、血管の老化と表現することができます。血管も加齢とともに老化し、弾力性や柔軟性を失うのです。弾力性や柔軟性を失うことで、動脈が硬くなるのが動脈硬化なのです。動脈が高くなると、血管が狭くなります。そのため、動脈硬化によって脳の血管が狭くなったり、詰まったりすることで脳卒中となる可能性があるのです。動脈硬化の原因としては、高血圧や糖尿病、喫煙などが挙げられます。

脳卒中にならないための予防とは?

脳卒中は、死に至る場合もあります。それだけに、脳卒中にならないように予防をすることが大切です。脳卒中は予防をすることで、発症する可能性を下げることができます。脳卒中にならないためにも、予防法を知って実践してみてください。

生活習慣の改善で予防

脳卒中の予防としては、生活習慣の改善が挙げられます。生活習慣病は脳卒中の原因となります。つまり、生活習慣病にならないためにも、生活習慣を改善させることが大切なのです。生活習慣を改善させる方法を紹介していきます。

①バランスのとれた食事

生活習慣の改善で、ポイントになるのが食生活です。偏った食事や食生活が乱れていると、生活習慣病になる恐れがあります。そのため、バランスのとれた食事をするべきなのです。
バランスのとれた食事のなかでも、食物繊維を豊富に摂取することで脳卒中の予防となります。食物繊維には、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用があります。そのため、脳卒中の予防として、食物繊維が有効だと言われているのです。また、カロリーの取り過ぎにも注意が必要です。適切なカロリーで、バランスのとれた食事で生活習慣を改善し、脳卒中の予防をしてください。

②適度な運動

生活習慣病になる原因のひとつとして挙げられるのが運動不足です。そこで、適度な運動をすることで、運動不足を解消して脳卒中の予防につながります。また、適度な運動は肥満の解消やストレス発散にも役立ちます。肥満や過度のストレスも、生活習慣病の一因とされているのです。そのため、適度な運動をすることで、生活習慣病への予防となり、脳卒中の予防になるのです。ウォーキングやジョギング、水泳などで、適度な運動を継続して行いましょう。

水分補給で予防

脳卒中は、脱水状態となると発症しやすくなります。水分を摂取しないと、血液中の水分も減ってしまいます。そのため、血液が固まりやすく、血栓ができやすくなるのです。その結果、脱水状態だと脳卒中となる可能性が高くなるため、水分補給をしっかりとすることが脳卒中の予防となるのです。とくに夏場は汗をかきやすく、水分不足となる傾向があるため、十分な水分補給を心がけましょう。

禁煙で予防

タバコは脳卒中の原因のひとつとなっています。喫煙者は、非喫煙者と比べて脳卒中となる確率が高いことがわかっています。これは、タバコのニコチンや一酸化炭素の影響です。そのため、禁煙をすることは、脳卒中の予防になるのです。タバコは脳卒中以外にも、さまざまな病気につながることがわかっています。健康な身体を維持するためにも、禁煙をするべきなのです。

脳ドッグで早期発見

脳卒中は発症する前に予防をするのが大切です。そして、脳卒中の発症前に発見することができるのが「脳ドッグ」です。脳ドッグを受けることで、脳梗塞や未破裂脳動脈瘤などを発見することができます。未破裂脳動脈瘤は、破裂するとくも膜下出血となる可能性があります。脳ドッグで早期発見することができれば、手遅れになる前に対処することができるのです。定期的に脳ドッグを受け、脳に異常がないのかチェックするのがおすすめです。

脳卒中の初期症状を見逃すな!

脳卒中は突然発症するため、初期症状を知っておくべきです。脳卒中の「初期症状かも」と思ったら、すぐに病院に行くべきです。早期に対処することにより、症状を抑えることができます。そこで、脳卒中の初期症状について紹介していきます。

脳卒中の初期症状は「FAST」で確認

脳卒中の初期症状は、「FAST」でチェックすることができます。FASTは、Face・Arm・Speech・Timeの4つの単語の頭文字です。これは、米国脳卒中協会が推奨している、脳卒中の初期症状を確認するテストとなっています。

①Face

顔のゆがみのことを指しています。脳卒中になると、顔面神経麻痺により顔がゆがむ初期症状があります。そのため、うまく笑うことができなくなるのです。鏡で自分の顔をチェックして、ゆがんでいないのか確認してください。

②Arm

脳卒中の初期症状としては、腕の麻痺がみられます。腕の麻痺は、左右どちらかに起こることが多いです。そのため、初期症状では、片腕がだらりと下がったままとなります。両腕を同じように上げることができなくなったら、脳卒中の初期症状を疑うべきなのです。

③Speech

脳卒中の症状として、言語障害や発話の異常があります。初期症状としても、ろれつが回らず、思うように話すことができなくなるのです。思うように話すことができなくなったら、脳卒中の初期症状の可能性があるのです。

④Time

Timeは、ここまで紹介した症状がみられたら、一刻も早く病院に行くべきということです。また、症状が何時発症したのかを覚えておくべきとの意味もあります。いずれにしても、脳卒中の初期症状らしき症状がみられたら、すぐに病院に行くべきです。

FAST以外の初期症状

FAST以外にも脳卒中の初期症状はあります。なかでもわかりやすいのが、片目がボヤけて見えにくくなる症状です。また、頭痛や吐き気、耳鳴りなども脳卒中の初期症状のひとつです。すぐには脳卒中とつながらないような症状もあるのですが、初期症状の可能性がある場合は、すぐにでも病院で治療を受けるべきです。初期症状の間に治療を受けることで、最悪の事態を免れる可能性が高くなります。少しでも怪しいと思った場合、念のため病院で検査するべきです。

脳卒中の症状とは?

脳卒中の初期症状だけでなく、その後の症状についても知っておくべきです。脳卒中になると、さまざまな症状が現れる可能性があります。そこで、代表的な症状について紹介していきます。

片方の四肢の痺れ

脳卒中の症状としては、片方の四肢の麻痺や痺れがあります。脳卒中が起こった場合により、麻痺や痺れが現れる側が異なります。基本的には、右側の脳に脳卒中が起これば、左側の手足に麻痺や痺れが現れることが多いです。逆に、左側の脳に脳卒中が起これば、右側の手足に麻痺や痺れが現れることが多くなります。また、四肢だけでなく、顔面にも麻痺が起こることがあります。顔面もの麻痺も、片側に現れることが多いです。

言語障害

脳卒中の主な症状としては、言語障害も挙げられます。ろれつが回らないことにより、何を言っているのかわからない構語障害や話したいのに言葉が出ない運動性失語などの症状がみられるのです。さらに、言葉を理解することができない、感覚性失語となる可能性もあります。

構語障害となる理由は、声を出す筋肉の麻痺が理由です。運動性失語や感覚性失語は、言語中枢の障害により起こります。脳卒中が起こった場所により、構語障害や運動性失語、感覚性失語の度合いなども変わってくるのです。

視野障害

脳卒中の症状は目に現れることもあります。片方の目が見えなくなったり、物が二重に見えるようになったりします。他にも、ぼやけて見えるようになるのも、脳卒中の症状のひとつです。

激しい頭痛

脳卒中になると、激しい頭痛が症状として現れることもあります。激しい頭痛の原因は、出血によって脳の中の圧力が高くなるからです。頭痛だけでなく、吐き気を催すこともあります。激しい頭痛を感じたら、脳卒中を疑ってみるべきです。

めまいやふらつき

脳卒中の症状には、めまいやふらつきもあります。足に力が入らず、しっかりと歩くことができないことがあるのです。さらに、めまいによってふらつきを感じることもあります。これらは、小脳が傷つけられている可能性が高いです。小脳が傷つけられたことで、体のバランスが取れなくなり、めまいやふらつきの症状が現れている可能性があるのです。

脳卒中の診断について

脳卒中の症状が現れて病院に行ったときに、心配になるのがどのように診断するのかです。診断方法を知っておけば、いざ病院に行ったときに不安になりません。そこで、脳卒中の診断方法について紹介していきます。

頭部MRI

脳卒中の疑いがある場合、頭部MRIを行う場合があります。MRIは、強力な磁石を利用して体内の画像化をすることができます。頭部MRIでは、脳の断面を画像化し、脳卒中となっていないか確認することができるのです。

頭部MRA

頭部MRAも、頭部の画像を撮影することができます。頭部MRAの場合は、脳全体の血管の様子を立体画像化することができます。そのため、脳動脈瘤などを発見することができるため、脳卒中を早期発見することができるのです。

頚部エコー

頚部エコーとは、頚動脈の状態を知ることができる検査です。頚動脈がどれくらい狭くなっているのか調べることができ、動脈硬化の診断を行うことができます。動脈硬化は脳卒中の原因のひとつであり、脳卒中の疑いがある場合に頸動脈エコーを行うこともあるのです。

頭部CT

脳卒中の疑いが強い場合、頭部CTにより診断をすることもあります。頭部をX線撮影し、脳の様子を輪切りにした画像を映し出すのです。頭部CTには、造影剤を使用しない「単純撮影」と造影剤を使用した「造影撮影」の2つがあります。「造影撮影」をすることで、脳の腫瘍や梗塞部位などを確認することができるのです。

脳卒中の治療方法

脳卒中となった場合、一刻を争います。できるだけ早く対処し、治療を行うことで最悪の事態を免れることができるのです。脳卒中の治療は大きく分けて2つに分けることができます。手術による治療方法と薬物による治療方法です。脳卒中の中でも代表的な「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の治療方法を紹介していきます。

「脳梗塞」の治療方法

①血栓溶解療法

血栓溶解療法とは、脳血管にできた血栓が血流を止めた場合に行われる治療方法となります。「ウロキナーゼ」「t-PA」などの治療薬を使用することが多いです。発症して3時間以内の患者さんに投与することで、効果があるとされています。

②血管内治療

血管内治療では、血栓溶解薬を詰まった部分に直接中心します。足の付け根からカテーテルを挿入し、血栓に血栓溶解薬を注入するのです。点滴投与の血栓溶解療法に比べ、再開通率が高いとされています。しかし、発症後6時間以内でなければ、高い効果が望めないとされているのです。

③抗脳浮腫薬

急性期には梗塞が起こった周りに水分がたまり、「脳浮腫」と呼ばれるむくみができてしまいます。このむきみにより、脳が圧力を受けて破裂してしまえば、後遺症につながるのです。そのため、脳浮腫を軽減させるための抗脳浮腫薬を投与するのです。主な抗脳浮腫薬としては、「グリセロール」「マンニトール」などが挙げられます。脳浮腫は発症後、数時間から起こり始めて、3~4日でピークに達するとされています。そのため、早期の治療を行うべきなのです。

④脳保護薬

日本では2001年に、脳保護薬として「エダラボン」が脳梗塞の治療薬として世界で初めて認可されたのです。脳梗塞を発症し虚血に陥ったときや血流が再開したとき、フリーラジカルが増加することがわかっています。このフリーラジカルとは、細胞に障害をもたらします。このフリーラジカルが脳の細胞に傷害を与えないために、エダラボンが投与されるのです。これにより、後遺症が軽減されるとされています。ただし、副作用があることも確認されているため、投与する決断は慎重に下すべきです。

⑤抗血小板薬

抗血小板薬は血小板血栓の生成を予防するための薬となっています。血小板は、血液の流れが速い場所では活性化しやすくなっています。血小板が活性化している状況で、動脈硬化などの要素が加わると血栓が作られやすくなるのです。そのため、血小板の働きを抑えるために抗血小板薬を投与します。急性期に利用される薬は「カタクロット」、慢性期には主に「アスピリン」「塩酸チクロピジン」などが使われます。抗血小板薬は再発防止のために行う治療なのです。

⑥抗凝固薬

抗血小板薬と同じく、血栓を生成しないために投与される薬です。血液の流れが遅い静脈では、フィブリン血栓が生成されやすいです。うっ滞などが原因となることで、フィブリン血栓は生成されます。このフィブリン血栓が脳に流れれば脳梗塞となる可能性があるのです。そのため、再発を防ぐために抗凝固薬を投与することもあるのです。

「脳出血」の治療方法

①内科的療法

脳出血急性期は、降圧薬による血圧のコントロールが基本です。血圧を下げることで、血腫の増大や再出血を予防することができます。基本的には血圧のコントロールで治療するのですが、出血の量・原因や年齢などから総合的に判断し、手術を行う場合もあります。

②外科的療法

脳出血の状況次第では、手術による治療を選択する場合もあります。脳出血の手術では、内視鏡下血腫除去術や開頭による血腫除去術が行われます。基本的には内視鏡手術が選択されるのですが、場合によっては開頭手術を選択することもあるのです。

「くも膜下出血」の治療方法

①コイル寒栓術

股の血管からカテーテルを挿入し、プラチナ製のコイルで動脈瘤を詰める治療方法です。開頭手術しないで済むため、負担が少ない治療法と言えます。血管からの治療なので、脳や神経への影響も少ないとされているのです。さらに、開頭手術を行うのは困難な部位でも、治療することが可能という利点もあります。

②開頭クリッピング術

開頭して手術を行うのが開頭クリッピングです。回答し、脳動脈瘤の根もとの部分を血管の外側からクリップではさみ、瘤の中に血液が入らないようにして破裂を防ぐのです。ただし、脳の深い部分では治療するのが難しく、部位によっては開頭クリッピング術をできません。

③脳脊髄液ドレナージ術

頭蓋骨に小さな穴を開け、脳脊髄液を体外に排出するのが脳脊髄液ドレナージ術です。脳脊髄液は、一定の圧力を保って脳・脊髄・頭蓋骨・背骨の空隙を循環しています。しかし、くも膜下出血になると、圧力が亢進することがあり、脳や脊髄を圧迫するのです。そのため、脳脊髄液ドレナージ術により脳脊髄液を排出することで、圧力を弱めることができるのです。

後遺症について

脳卒中になると、後遺症に悩まされることがあります。発症してからの治療が早ければ後遺症を抑えることができますが、治療が遅くなるほど後遺症が残る可能性が高くなるのです。脳卒中の後遺症として挙げられるのは、主に「運動障害」「感覚障害」「意識障害」「高次機能障害」の4つです。脳卒中で損傷した部分や度合いにより、後遺症についても変わってきます。さらに、後遺症によって引き起る合併症もあります。

運動障害

脳の大部分で運動神経を司っています。そのため、脳卒中による脳神経が損傷した場合、運動神経が損傷し運動障害となることがあるのです。発症した部位や程度により、運動障害の重さは変わってきます。脳卒中による後遺症の運動障害で、最もみられるのが片麻痺となっています。

片麻痺とは、身体の右半身又は左半身のどちらかが麻痺している状況のことです。リハビリによって、片麻痺はある程度回復させることはできます。しかし、完全回復するのは難しく、一生付き合っていかないといけない場合がほとんどです。

感覚障害

感覚障害は、「手足のしびれ」や「手足での触感や温度が感じにくい」などの症状が現れます。感覚障害と運動障害は、併発する可能性が高いです。なぜなら、感覚神経と運動神経は隣り合わせになっているため、両方の後遺症に悩まされる人が多いのです。また、その場合、片麻痺を起こしたのと同じ側で感覚障害を起こすことが多いとされています。運動障害と同じく、なかなか治りにくい後遺症となっています。

意識障害

意識障害になると、周りからの呼びかけに対して反応が鈍くなったり、周囲の状況を理解できなくなったりします。意識を司る神経は脳幹部に集中しているため、血腫などで脳幹を圧迫することで意識障害となる可能性があるのです。また、頸動脈の梗塞により、脳幹部へ血液が流れない場合、意識障害を起こすこともあります。

高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、人間ならではの高度な脳の働きを失ってしまうことです。脳の損傷によって、高次脳機能障害は引き起こされるとされています。具体的な症状としては、記憶障害・注意障害・遂行機能障害・病識欠如・社会的行動障害などが挙げられます。ちなみに、高次脳機能障害は脳卒中以外にも、外傷性脳損傷や脳炎、脳腫瘍などで引き起こされることがあるので注意するべきです。

脳卒中のリハビリについて

脳卒中で後遺症に悩まされる患者さんは、回復のためにリハビリを行います。リハビリを行うことで、後遺症を改善させることができるのです。そこで、リハビリのポイントと流れについて紹介していきます。

リハビリの役割について

脳卒中になると、障害が残る場合があります。場合によっては、寝たきりになることもあるのです。リハビリの役割は、「後遺症を軽減させ、発症前の生活に近づける」「今残っている能力を活かすことで、新しい生活のクオリティを上げる」の2つが挙げられます。リハビリにより、機能を回復させたり、今ある能力を活かしたりすることが大切なのです。

リハビリのポイントについて

①適切なリハビリ

リハビリを行う場合、適切なリハビリを行うのがポイントです。脳卒中のリハビリで避けるべき事態は、リハビリをしないことで関節のこわばりを起こすことです。また、無理にリハビリをして関節を痛め、手足を動かすことができないのもよくありません。つまり、適切なリハビリを行わなければ、逆効果となってしまうのです。無理なリハビリをせず、適切なリハビリを心がけてください。

②リハビリは継続するべき

脳卒中のリハビリは、継続させることがポイントです。リハビリをしても、なかなか回復しないこともあります。そこで諦めてしまえば、そこから先に回復することはありません。そのため、少しずつでも継続させることが大事なるのです。苦しいこともありますが、リハビリは継続するようにしてください。

リハビリの流れについて

①急性期

脳卒中を発症した直後から数週間くらいが急性期です。急性期では、治療を行うことが一般的です。しかし、治療と並行して、最小限のリハビリを行うべきです。リハビリが早いほど回復状況が良いことが知られており、できるだけ早い段階でリハビリを行うことがポイントとなっています。

②回復期

脳卒中の発症から数週間から数ヶ月は回復期とされています。回復期は、日常生活に必要な動作・機能が回復するまでの期間です。回復期では、本格的なリハビリを行うことになります。医療施設や専門のリハビリ施設などで、リハビリを行うのが一般的です。回復期の日数については、症状の重さによって異なります。

③維持期

維持期は、回復期により取り戻した機能の維持と日常生活の自立、社会復帰を目指す時期となっています。脳卒中を発症してから数ヶ月後から6ヶ月以降が維持期です。維持期では、退院して、自宅でリハビリを行うのが一般的です。日常生活動作やそれを応用した動作のリハビリを行い、機能の維持を目的としています。

まとめ

今回は、脳卒中について詳しく紹介してきました。脳卒中を発症すると、後遺症に苦しまれることが多いです。しかも、最悪の場合、死に至るケースもあります。そうならないためにも、脳卒中を発症しないような生活を送るべきです。脳卒中の予防としては、生活習慣の見直しが一番です。バランスのとれた食事や適度な運動を行い、生活習慣を改善させて脳卒中の予防をしてください。生活習慣を改善は、脳卒中だけでなく糖尿病や高血圧などの生活習慣病予防にも最適です。健康な体を維持するためにも、生活習慣を見直すことが大切なのです。

この記事のライター

わかりやすく糖尿病について紹介していきたいと思います!

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