いびきは糖尿病悪化?いびきから糖尿病?その関係は・・・

いびきは糖尿病悪化?いびきから糖尿病?その関係は・・・

糖尿病は多くの疾患につながるとはわかっていても、まさか「いびき」と関係がある?と思った人も多いでしょう。二つを結ぶキーポイントは酸素です。どんなつながりがあるのか詳しくご説明いたします


日本人では2000万人がいびきの習慣性があるといわれます。
いびきが続く中、側にいるものにとってはうるさくて眠れない、迷惑だと感じますね。いびきは周囲の迷惑だけではなく最近では病気のひとつとして、また危険な予兆としても取り上げられています。このいびき、実は糖尿病とも関係があるということがわかってきました。
いびきについて改めて見てみましょう。

いびきとは

いびきをかく人は鼻に何か支障があるからだと思っている人は多いかもしれませんが、いびきは喉の障害で生じます。

人の喉には、よく知られる「のどちんこ」と呼ばれる部分があり、正式名は「口蓋垂」といいます。この口蓋垂は食べた物が肺に入らずに食道に流れるように肺につながる気道にフタをする役目があります。

その口蓋垂の後部に食べた物が鼻に入らないようにするための軟口蓋と呼ばれるものがあります。いびきはこの周辺で起きることになります。

空気が肺に入る通路である上気道が何らかの原因で狭くなったところに、空気が無理やり通ろうとすると、粘膜を刺激し、振動が起きます。この振動が音となって現れたものが「いびき」となるわけです。トランペットの音の出る原理がいびきと同じだというと、わかりやすいかもしれませんね。

いびきにも種類がある

いびきは症状や危険度によって3種類に分けられています。

単純いびき症

ストレスや飲酒などによる一時的ないびきです。呼吸が止ったりする症状は併発せずに、翌朝にも本人にとって支障がないというものです。

上気道抵抗症候群

何らかの原因で上気道が狭くなり、夜間にいびきをかく。これが脳波上では覚醒を示したり、翌日の昼間に眠気となって後遺症が現れるなどの支障が出るいびきのことをいいます。
いびきをかいている最中に呼吸が止まるといった症状はともないませんが、脳血管障害の前兆として現れることがあるといわれます。

睡眠時無呼吸症候群

いびきをかいている間に10秒以上呼吸が停止する状態があることが特徴です。呼吸が止まることで、脳や血管に酸素が行きわたらなくなるために、さまざまな合併症が起きる危険があるとされるもの。また普段にも身体的に昼間の眠気や集中力の低下、目覚めた時の頭痛などにつながることもあります。

いびきが糖尿病に関わる理由はこれ!

糖尿病は色々な病気との関わりがあることはよく知られていると思いますが、半信半疑になる人は多いことでしょう。
たくさんの研究が成されていますが、これまでは「肥満である人がいびきをかきやすい=糖尿病患者さんには肥満型の人が多い=いびきと糖尿病は関係がある」といった漠然とした見解でした。しかし肥満や年齢を無視しても糖尿病リスクにつながるといった根拠が発表されています。

① 睡眠時無呼吸症候群によるいびきでは呼吸停止によって酸素のめぐりが悪くなります。
  また中途で目覚めやすくなることで不眠の原因ともなります。

② 酸素を供給しようとカテコールアミン(カテコラミン)が増えます。
  カテコールアミンとは副腎皮質ホルモンであり、機能を活性化させるため伝達物質として
  働きます。カテコールアミンが活動することで、血管を収縮、血圧が上昇、 
  酸素を増やすという流れが確立します。

③ 反面、細胞へ流れる血液量は増えず、ぶどう糖の取り込みも減少します。
  ぶどう糖は細胞のエネルギーとして使われなければ血液内に残ってしまい、
  いわゆる高血糖のままとなります。

④ 糖尿病の人では糖尿病の悪化となりますが、糖尿病を持たない人にとっても高血糖が
  続くことで、糖尿病になりやすいという両方のリスクとなるわけです。
  また不眠によってインスリン抵抗性が高まるということも言われているため、
  睡眠の質が低下することで糖尿病への悪影響ともなります。

用いられるいびきの治療

いびきに対する治療が活性化してきました。いびきが慢性化している人にとっては、糖尿病を悪化させない方法のひとつがいびきの治療となる場合も無くはないでしょう。
いくつかの治療方法をご紹介いたします。

▪マウスピース治療
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を取り扱っている歯科や口腔外科などで自分用に制作したマウスピースを使用します。
上あごよりも下あごを前方に引き出すことで、空気の通り道を広げる目的のものです。

▪CPAP療法(シーパップ)療法
経鼻的持続陽圧呼吸療法とも言われ、閉塞性睡眠時無呼吸には一番有効なものとして扱われています。鼻にマスクを装着するのですが、そのマスクからエアチューブが付き、酸素を送る専用装置に連結されている形のため、装着の際には違和感を感じる人が少なくありません。無呼吸時にもマスクから気道へと酸素が流れるので、体内の酸素は欠乏しないということになります。

▪外科的手術
アデノイドや扁桃肥大など形状が問題となって睡眠時無呼吸症候群(SAS)を起こす場合は、弊害となる部分の切除術が用いられることもあります。

生活習慣が良い睡眠への鍵

いびきを自覚していない人がほとんどだと思いますが、いびきはどっちにしても良い影響は与えないことがお分かりいただけたと思います。そこで日常生活のちょっとした心がけで質の良い睡眠につながるのであれば寝起きの気分も良くなりますね。
下記を参考にいびき対策に取り組んでみましょう。

・肥満解消
首周囲に脂肪がつくと呼吸を妨げる原因になります。解消のために毎日続ける運動を取り入れましょう。

・ストレス発散
ストレスは自律神経に大きく関わり呼吸の中枢にも作用し口呼吸を誘うことになります。

・昼間は起きていることを意識
昼寝をすることは必ずしも不眠の原因にはなりません。短時間の昼寝は脳もスッキリさせ、夜の睡眠には悪い影響は与えませんので、20分以内に留めましょう。

・過剰な飲酒は避ける
過剰なアルコールは口や喉の筋肉も緩めてしまい、舌がのどの奥に落ちてしまうようになります。自己の適量を把握し、量の調節をしっかりしましょう。

この記事のライター

20年以上看護師として病院勤務していました。
少しでもお役に立てる情報をお伝えしたいと思っています。

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