2024年2月26日

人工透析とたばこ。もっとも注意しなければいけないことはコレ。

人工透析治療を導入すると、生命予後はよくなりますが、 生活スタイルが大きく変わりますね。例えば、絶対に定期的に病院へ通わなければならなければなる、食事に気を付けなければいけなる、透析中心といっても過言ではない生活になります。今回は導入前は日常のように吸っていたタバコ、透析導入と共に何か危険となってくるのしょうか?

人工透析治療になると、
生活のスタイルがガラッと大きく変わります。

貴方は喫煙をしていますか?

喫煙は一般的に言われる通り、
身体によくなく、また、持っている病気にプラスして
合併症を引き起こす原因にもなってしまいます。

「これを機に煙草をやめよう!」

そう思えるきっかけになって頂けたら幸いです!

今回は透析と煙草について。

タバコが与える体の害について

タバコは一般的にも身体に害をおよぼす、禁煙をした方がいいと言われていますね。

では、具体的にどのような影響を体に及ぼしているのでしょう。

長期にわたって喫煙をしていると、
各種臓器、組織に障害をお越し、いろいろな疾患を生じやすくなります。

特にガン、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎)は喫煙による影響が大きく、喫煙関連三大疾患と呼ばれています。

タバコのデメリット

【煙草は老化を進める】
たばこを吸うと老け顔になる、と言う噂があるように、
実際、たばこを吸う人は非喫煙者に比べて老化が早いと言われています。
喫煙者は共通して実際の年齢よりも歳をとっているように見えます。

【煙草で寿命が縮まる?】
「ブリティッシュ メディカル ジャーナル」という医学誌に掲載された研究(2012年)では、
タバコ1本吸うごとに、14.4分も寿命が短くなることが発表されました。
20歳から一日1本吸い続けている人に関しては10年も寿命が短くなるそうです。

【喫煙者の医療費も高くなる】
喫煙者は非喫煙者に比べて病気のリスクが高くなるので、
病気を発症しやすく、当然その治療費も非喫煙者よりも高くなります。
タバコは個人の健康状態だけじゃなく、社会全体に重くのしかかるのです。

【喫煙者はメタボにもなりやすい】
喫煙者は非喫煙者に比べてメタボの発症率が最大で約3倍になる、といわれています。
喫煙により、内臓脂肪が増える原因になるコルチゾールというホルモンが多く分泌されるうように
なるからです。
また、男性ホルモンや女性ホルモンの働きを抑えるため、内臓脂肪がたまりやすいという側面もあるようです。

タバコと腎臓

タバコは肺や、喉だけじゃなく腎臓にもダメージを与えてしまうことが分かっています。

腎臓には水分量を調節したり、
老廃物を尿として排泄する役割があります。

煙草を1日220本以上吸う人は、吸わない人に比べて末期腎不全になる確率が2.3倍というデータがあります。
すでに慢性腎臓病の人も、喫煙によってタンパク尿が増加し、腎機能障害が進行します。
末期腎不全になれば、腎臓移植や人工移植をしなければなりません。

また、たばこにはわかっているだけで50種類以上の発がん性物質が含まれています。
肺がんや咽頭がんなど、たばこは様々ながんの原因として知られていますが、腎臓がんも煙草によって引き起こされるがんの一つです。

人工透析では喫煙はNG!

人工透析になると、
生活のほとんどが、制限されてしまい楽しみが激減してしまうのではと、
心配する人も多くいます。

飲酒に関しては適量であれば、禁止されているわけではありません。
水分制限、アルコールの量をしっかり管理して範囲内でたしなみましょう。

しかし、喫煙に関しては、
人工透析中の方はやめましょう。

もともと、健康な人であっても、喫煙は健康の被害が大きいとされており、
身体にいい影響を与えることがありません。
タバコには血管を収縮させる働きがあるので、
心臓疾患等を起こしやすくなり、
人工透析で合併症になりやすくなるとされています。

人工透析とたばこについてのまとめ

人工透析になると、
生活の幅が狭まり、ストレスがたまりやすくなってしまいます。

また喫煙に関しては、
人工透析中はやめた方がよいという事がわかりました。

人工透析に移行する前や
人工透析になってからも、
しっかりと今できるケアをしていきましょう。

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