人工透析中の食事管理。治療中でも毎日楽しく食べたい!

人工透析中の食事管理。治療中でも毎日楽しく食べたい!

人工透析中でも食事管理はとても大切です。特に、水分・タンパク質の管理は重要で、毎食バランス、摂取量を考えなければなりません。大変な食事管理の中でも食は楽しみでもあり、制限などにしばられるとストレスを感じてしまう事も。


日本の人工透析導入数は外国と比べるとかなり多い推移に当たります。
その理由も、
やはり、人工透析導入することで、患者さん自身の費用などの負担は増えますが、
導入前に比べて、導入後の生命予後は良くなると言われています。

人工透析を導入すると、
費用だけの負担ではなく、身体の負担や、
定期的な通院、日常の食生活なども管理しなければなくなってきます。

なかでも、水分管理に関わってくる
食事療法はとても重要です。

人工透析では、どうしてこれほどまでに、食事管理が重要なのでしょう。
腎臓の働きや、透析の仕組みを見ていきましょう。


人工透析導入前の腎臓の働き

■血液を綺麗に保つ

血液の老廃物を除去し、体外へ尿として排泄する

■水分やイオンバランスの調整

体内の水分量など、ナトリウム・カルシウム・カリウム・リンなどのイオンバランスを調整する。

■造血ホルモンの分泌

赤血球をつくるためのホルモンを分泌

■血圧の調節

レニンという血圧を上昇させるホルモンを産生し、血圧の調整

■ビタミンDの活性化

尿が作られる仕組み

腎臓のもっとも重要な働きは体内に流れる血液を濾過して尿をつくることです。
血液を浄化し、老廃物や水分などを尿として体外に排泄することによって、体を正常な状態に保ちます。

心臓から流れる血液の
約1/4から1/5にあたる毎分約1リットルの血液が流れ込んできます。
この血液が糸球体で濾過され、1分間に約100mlの原尿が出来ます。
原尿は尿細管と集合管で再吸収され、1mlの尿になります。
これは1日分にすると、約150Lの原尿から約1.5Lの尿が出来ることになります。
原尿から再吸収し、調整を加えて最終的な尿をつくる仕組みです。

どうして腎臓は衰えていくの?

腎臓病の自覚症状としては、むくみや倦怠感(常にだるい、疲れやすい等)
貧血、息切れ、夜間の頻尿などがあります。しかし、これ等の症状が自覚されるときにはすでに慢性腎臓病がかなり進行している場合が多く、早期発見が難しいと言えます。

いわば人工透析予備軍ともいえる慢性腎臓病は、脳卒中や心筋梗塞などの発症率、死亡率を高めるともいわれており、発症要因のひとつとなるメタボリック症候群と合わせて注意が必要です。
 となると、やはり少しでも早い時期での発見が重要になります。 そのためにも定期的に健康診断を受け、尿や血圧の検査をしましょう。特に尿たんぱくが陽性の人は要注意です。
 生活習慣やメタボリックシンドロームと深い関係があるということは、裏を返せば、生活習慣病やメタボにならないよう気をつけることで、慢性腎臓病を防ぐことができる、ということになります。
 過労や睡眠不足、ストレス、食生活の乱れや過食、運動不足、さらには過度の飲酒や喫煙といった日々の生活の悪習慣を改善することが、そのまま腎臓病対策になります。食生活では、塩分の取り過ぎや、肉類などたんぱく質の取り過ぎにも気をつけましょう。 こうしてみると、普段の生活を見直し改善することで、腎臓病は防げるということになります。 また、「最近、特に疲れやすい」などの体調の変化を感じたら、早めにかかりつけ医などに相談するようにしましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2011年2月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

食事療法の目的

上記のように、体において腎臓はとても重要な役割をはたしてくれていました。

腎不全などで正しく機能しなくなってしまった腎臓に、
身体の循環を正しく行うため、人工透析の導入が進められます。

人工透析は、摂取タンパク質、水分、塩分などを調節することを目的としています。
しかし、あくまでも外部からの調節なので、
健康な腎臓のように、100%は管理はできません・・・。

普段の食事からも調節の手助けをしていくことが大切です。

腎臓のさらなる悪化を抑制し、透析から次回の透析までの間の体調を整え、
人工透析時の負担を軽減させるのが、
食事療法の目的です。

食事療法のポイント

人工透析中の食事ポイント1:水分制限

体内の水分を増やしすぎないための水分制限が必要です。

~水分制限の工夫~
・塩分の高いものを食べると、水分を取りたくなるので、減塩食を心掛けましょう。
・食事に入っている水分は1日約1000mlと考えましょう。
・水分の多い嗜好品(ゼリー・ソフトクリームなど)や、野菜・きゅうり(きゅうり・すいか・みかん など)を摂りすぎないように気を付ける。
・麺類の汁はなるべく残す。


人工透析中の食事ポイント2:塩分制限

担当医や、栄養士に相談をして自身の一日の食塩指示量を知りましょう。

【参考】
健康な成人の食塩の食事摂取基準値(目標量)
男性:8.0g未満/日 女性:7.0g未満/日

血圧透析(週3回)患者の食塩制限基準値(日本腎臓学会)
6g未満/日(腹膜透析患者は尿量と除水量によって異なる)

・食品成分表で塩分量をチェックしながら調理記録や食事記録をとる。
・調理での味付けは、食材重量の0.7%程度の食塩を目安にする。
・砂糖を増やすと塩や醤油も多く使ってしまうので、甘みも控える。
・汁物を減らす。
 (1日1回、半量を1日2回…など工夫する。)
・塩蔵品より冷凍品を利用する。
・食卓に塩や醤油を置かない。
・減塩醤油や割り醤油を用いる。
・1食分の塩や醤油をあらかじめ小皿に出しておき、つけて食べる。
 同じ塩分量でも、表面に味をつけて食べる方が、味を濃く感じることができる。
・旬の食材を使い、食材本来の味を楽しむ。
 また、香り高い食材を生かす。(大葉、ゴマ、みょうが、しょうがなど)
・旨味を利用する。
 (海藻、干し椎茸、かつおぶしなどの出汁を効かしたり、肉・魚介類の加工食品を調味料として使うのも良い)
・酸味(レモン、ゆず、かぼすなど)や香辛料(カレー粉、こしょう、七味など)を利用する。
・適量の植物性の油で、美味しさをプラスする。
・和食より洋食の方が、減塩でも美味しく食べやすい。
・外食を減らす。

人工透析中の食事ポイント3:タンパク制限

■腎臓の負荷を軽減するために適正な量のたんぱく質の摂取と、良質なたんぱく質を摂取しましょう。

・たんぱく質の高い食材、低い食材を知る。
・食品成分表で、各食材のタンパク量を計算しながら、食事記録をとる。
・細かい計算が難しい場合は、「肉・魚80gに約15~20gのたんぱく質が含まれている」と考える。
・主菜以外にはたんぱく質系の食材は使わないようにすると、想定外の食べすきを防ぎやすい。
・野菜、きのこ、海藻類で食事のボリュームを増す。(カリウム制限がある場合は要注意)
・良質のたんぱく質(主に動物性たんぱく質)をとるようにする。(全摂取たんぱく質中、動物性たんぱく質60~70%が目安。)
・でんぷん米、でんぷん麺、低たんぱくご飯、低たんぱくパンなどの低たんぱくの治療用特殊食品を主食に用いる。

■身体タンパク分解抑制のための適正エネルギーの確保

・脂身の多い肉や魚の部位を使う。
・炒め物や揚げ物などの油を使う料理にする。
・粉あめ、MCTが使われている治療用特殊食品(高エネルギーゼリーなど)を利用する。
・低たんぱくで高エネルギーの食品をリストアップしておき、エネルギーが足りないときに利用する。
(ポテトコロッケ、フライドポテト、カレー、大学芋、チョコレート、ジャム、果物のコンポートなど)

腎臓の働きと人工透析について~糖尿病腎症~

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人工透析の食事でおやつは食べられる?

食事以外で、おやつと言えば甘いものを想像しますね。
甘いものにはたんぱく質が多く含まれていたりするので、
よく注意が必要ですが、
透析中の身体にはエネルギーが必要なのです。

エネルギーを上手に摂るには、高エネルギー、低たんぱくの食事をとりましょう。

そこでおすすめなのは

『でんぷん』です。

でんぷんには、エネルギーがしっかりあり、タンパク質、リン、カリウムが少なく、
腎臓に負担をあまりかけずに尿素窒素のもとがでにくいといった特徴があります。


水分、タンパク質、塩分をどんなに気にしてみても、
おやつの量が多すぎて、三度の食事量が減り、
必要な栄養素が不足してしまっては意味がありません。

一日におやつで摂取できるエネルギーは、
100~200kcalまでに抑えるようにしましょう!

血糖コントロールも大切ですので、
糖尿がある場合は100kcalまでに抑えるようにしましょう。

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この記事のライター

まだまだ未熟ですが管理栄養士です!
仕事でも日々の勉強でもスキルアップしていきたいと思います!

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