妊娠糖尿病大辞典!原因・予防法から検査方法や入院の事まで!

妊娠糖尿病大辞典!原因・予防法から検査方法や入院の事まで!

自分、または家族の人が「妊娠糖尿病」を指摘されて驚いていませんか? 糖尿病と縁がなくても可能性があるんです。くわしい内容を知って回避または改善を試みましょう。


妊娠糖尿病とは?基準は?

妊娠や出産は女性にとっては最も大きな事柄です。出産はもちろんのこと赤ちゃんがお腹にいる十月十日(とつきとおか)は肉体的にも軽快に過ごせる期間ではありません。そんな中に妊娠中に発症する妊娠糖尿病というものがあります。

妊娠前までは糖尿病ではなかった正常な体が、妊娠を機に糖代謝が悪いと判断されたものが「妊娠糖尿病」
通常の糖尿病と同様に、食事によって得た栄養分のなかでぶどう糖という成分を処理すべく、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。

インスリンはぶどう糖を細胞内に送り出したり、エネルギーの常備品をつくるなどと重要な役割をしますが、いくつかの原因によってインスリンの分泌が不十分になったり、インスリンが効きにくくなることで血管内の血糖値が上がってしまうというものです。

最近では、妊娠高血圧症候群とならんで年々増加し、さらには2010年に妊娠糖尿病の診断基準が厳重化され、アウトラインが広がってしまいました。

基準は妊娠初期の段階で、75g経口ブドウ糖負荷試験といって、ぶどう糖液を飲用したあとに血糖値を検査していく検査において、基準の一つでも当てはまると妊娠糖尿病と診断されます。

①ぶどう糖の飲用前→92mg/dl以上
②ぶどう糖の飲の用1時間後→180mg/dl以上
③ぶどう糖の用2時間後→153mg/dl以上

妊娠が糖尿病を引き起こす原因って?

妊娠糖尿病となる原因メカニズム

妊娠すると子宮には胎盤と呼ばれる赤ちゃんのベッドが作られます。またそこからはへその緒が形成されて赤ちゃんへの栄養補給を行います。
その時点で、不思議にも胎盤から新たなホルモンが分泌されます。

インスリンは過剰な栄養をストップさせるという役割で、インスリンが活発に働いてしまうと赤ちゃんに与える栄養もストップしてしまいます。

そこで、胎盤はホルモンを発することで赤ちゃんを守ろうと、インスリンの作用を止める働きをし、さらにはインスリンを破壊する酵素が作り出されるという、赤ちゃんの栄養優先のシステムとなります。
インスリンの効きが悪くなりますと当然、高血糖が上昇してしまいます。

妊娠糖尿病になりやすい要因

●糖尿病を持っている家族がいる
糖尿病は遺伝に関係する要素がり、親の一人が糖尿病の場合は子が糖尿病になる確率が30%といわれます。

●肥満体型
肥満細胞は、インスリンの抵抗性を高める作用があります。

●高齢出産
年齢が重なるほど、太りやすくなりインシュリンの分泌や効きも弱くなります。それに加えて胎盤からのホルモンの働きとあっては、一層リスクが高まります。

妊娠糖尿病、母体と胎児では症状が違う?

症状はでるの?

高血糖が持続することに対する自覚症状は、糖尿病を十分に把握していないこともあり、自覚症状が出るころにはかなり重症化しています。
定期的な受診や検査によって判明するものがほとんどですが、口が渇くことで飲水量が増え、尿回数が増えるといった程度は症状として現れますが、赤ちゃんの成長で膀胱を圧迫されてのことという程度しか思わないのが現実です。

どんな影響を与えるか

妊娠糖尿病だからと、糖尿病の合併症に気をつければよいものではなく、高血糖が及ぼす影響は多々あります。
母体に対しては、高血糖が持続することで血管が弱くなり血圧が上がるようになり生じてしまう妊娠高血圧症候群となることがあります。

また妊娠高血圧症候群がリスクとなって、胎盤の血流が弱くなって胎児にも栄養が行きわたらなくなると、子宮内胎児死亡や早産などに移行してしまうことがあります。

逆に母体が高血糖になると胎児が巨大児になったり、奇形として生まれてくる可能性が高くなる。胎児が新生児となっても、低血糖を引き起こす、呼吸障害が出る、高ビリルビン血症や低カルシウム血症となって治療が必要になります。

妊娠糖尿病の予防法

バランスの良い食事内容

妊娠糖尿病の対策として食事療法や多少の食事制限は切っても切れないもので、
血糖のコントロールは基本だと言われています。


キーワード1:【腸内環境】

腸内環境を整えることは一般的な健康を作るだけでなく、
糖尿病予防や改善にもつながります。

まずは腸内環境を整える食事をしてみましょう。
腸内環境を整える食事とは、
漬物など、伝統発酵食品などです。



~善玉菌を増やす食事~
・善玉菌を多く含む食事をとる

*醤油
*味噌
*ぬか漬け
*ヨーグルト
*ナチュラルチーズ
*キムチ
*ピクルス  etc...


~善玉菌の栄養分となる食品をとる~

*オリゴ糖
多く含む食品・・・玉ねぎ、ゴボウ、白ネギ、トウモロコシ、アスパラガス、大豆、バナナ

*食物繊維
水溶性食物繊維:善玉菌の働きを活発に
多く含む食品・・・熟した果実、かぼちゃ、キャベツ、大根、こんにゃく、昆布、わかめ、モズク、めかぶなどの海藻類

不溶性食物繊維:保水性が高く、水分を吸収し便量をふやす
多く含む食品・・・りんご、大豆(おから等含む)、ゴボウ、穀物、小麦ふすま、玄米、大豆、未熟な果実、ココア、豆類、イチゴ、ナシ

規則正しい時間に食べる

妊娠中は気分や体調も崩しがち、、、
しかし、食事がおかあさんの身体にも、赤ちゃんの身体にもなによりも大事です。

一日、3~6食ぐらいの分割食にしている方でも規則正しい食生活を心掛けましょう。

■食べ過ぎを控える

■よく噛んでたべる

■腹八分目

■無理のない運動
 妊婦さんは安静にすることを心がけるあまり、
 運動不足になってしまいがち!
 妊婦さんでもできる運動、それはウォーキングです。
 通勤するだけ、買い物に出かけるだけでも十分な運動になります。

妊娠糖尿病の検査方法

まず妊娠中の定期検診で尿検査をしますが、
妊娠糖尿病を検査としてその時に糖が出ている場合には、
次回に妊娠糖尿病の検査をします。


妊娠糖尿病の検査は主に、

・採血
・尿検査

になります。

医師の説明によって異なることもありますが、
検査する時は、前日夕食後何も口にしないようにしましょう。
多くの場合、朝食を抜かす必要があり、水を飲んでもいいと言われた場合は
検査一時間前までなら、口を潤す程度の水を飲んでもいいでしょう。

検査の費用は?

妊娠糖尿病の検査費用、入院費用、など、妊娠糖尿病になってしまったら、
なにかと費用がかかる場合があります。
保険の利用もおおきくかかわってきますね。

妊娠糖尿病の検査は保険が適用されます。
ほとんどの場合は、3000円ほどでおさまることが多いようです。

妊娠糖尿病の治療は複雑?入院の可能性は?

母体に自覚症状がなくても赤ちゃんに合併症が生じては大変です。
母として赤ちゃんの顔を見るまでは、しっかりとお腹の中で守らなければなりませんね。
その方法を見てみましょう。

入院は必要?

食事療法を行っていても、うまくいかない場合や、基準値を超えてしまった場合には
入院をすすめられることもあるかもしれません。

妊娠糖尿病の入院は
「管理入院」
「教育入院」
と呼ばれ、1週間~2週間入院をして
妊娠糖尿病について学び、血糖値が落ち着くまでは入院し、様子をみます。

妊娠糖尿病の管理入院は、
計算された食事を食べながら定期的に血糖値を計ります。

血糖値が高いときはインスリンが投与されることもあります。

インスリンの量によって低血糖を引き起こすことがありますので、
入院中に様子を見ながら投与することで適量がわかるのです。

入院中の食事は、1日3回から5回の分割食で食事療法を行います。

食事内容は1日2000kcal以内で、炭水化物も適度に摂取していきます。

入院中でも、
無理がない程度に運動をしてみるもの良いでしょう。

インスリン治療

食事や運動によっても血糖がコントロールできない場合は、皮下注射によるインスリンの投与があります。経口の糖尿病治療薬は日本では使用していないため、注射のみとなります。
その都度病院に行って受ける注射ではなく、自宅において自分で行う注射です。方法は覚えてしまうと簡単なものです。
またインスリン注射は母体だけにしか薬効がないので、赤ちゃんには影響なく安全なものです。

食事と運動療法


運動は食事療法と併用して必要となってきます。
食後のウォーキングやマタニティヨガなどの参加などで上手に適度な運動を行っていきます。
流産や早産などの危険性は、個人の状況にもよりますので、医師や病院での指導にしっかり従って行いましょう。

妊娠糖尿病の食事療法

血糖値を落ち着かせるにはまずはカロリー計算をもとに毎日の食事を管理しなくてはなりません。
1日に必要なエネルギー量(摂取カロリー)を、計算式を使って算出します。

①身長m×身長m
②妊娠前の体重kg ÷①の値=BMI(必要なエネルギー量)
③身長m×身長m×22=標準体重
④②で計算した値BMIが25未満の人は
③で計算した値(標準体重)×30kcal+200kcal=妊娠中に必要な1日の摂取カロリー
 ②で計算した値BMIが25以上の人は
③で計算した値(標準体重)×30kcal=妊娠中に必要な1日の摂取カロリー

この摂取カロリーはあくまでも目安です。妊娠糖尿病と指摘されたときは、病院関係者の方の指導をしっかり受けて、赤ちゃんと自分の身体に必要な栄養素を摂取するようにしましょう。

妊娠糖尿病と診断されると、まず食事療法が始まります。食事療法のポイントを以下にまとめます。



【妊娠糖尿病では過度なカロリー摂取・偏った食事には注意】

お腹に子供がいるのですから、当然成長に必要な栄養の摂取は基本中の基本。
問題のない妊婦さんの摂取カロリーの30%カット程度が理想的だと言われていて、過剰なカロリー摂取は避けた方がいいそうです。また食事を減らし、おやつや夜食などを導入するのもいいと言われています。



【妊娠糖尿病では高血糖を起こさない食べ方をすること】

1日の摂取カロリーを3食で摂ると食後血糖が上がりすぎてしまう場合は分食といって、4回~6回に分けて食べます。また、ゆっくりよく噛んで食べる事や、食べるものの順番を野菜→汁物→炭水化物としてみることで、糖の吸収を穏やかにすることも効果があります。



妊娠継続と赤ちゃんのために必要な栄養素をとること】

胎児の体や機能を発達させたり、母体の健康を維持するためには、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維のうち、なに1つ不足してもいけません。妊娠中の食事でなによりも重要なことは、栄養バランスを整えることです。

因みに、おやつは何を食べてもいいの?

妊娠糖尿病において、
おやつとして摂取して良いものをご紹介します!

■ヨーグルト
ーグルトは意外にも、カルシウムが多くて妊娠中には嬉しい効果です。

炭水化物も含んでいて、そこを利用して、朝食と置き換えることもGOODです!

親しみやすい食品なので満足感も得やすいかと思います!



■果物(カットフルーツ)
フルーツは食物繊維豊富で健康的です!

もちろんいっきに食べ過ぎることは禁物ですが!

妊娠糖尿病でなく、糖尿病の治療でも
フルーツは1単位(80kcal)分食べると良いとされています。

カロリーで言われてもわかりずらいですが、
握りこぶし一つ分、の見た目の量ぐらいです!

※※※ フルーツジュースには要注意 ※※※

フルーツジュースには要注意です!
フルーツジュースは食物繊維が取り除かれているケースがあるため、
血糖値が急上昇してしまいます!
せっかく分割食にしているのが無駄にならないように注意しましょう!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



■無糖のゼリー
最近では市販のゼロカロリーゼリーも多く発売されていますね。

ゼリーを作る際に使われる寒天やゼラチンには糖質は含まれていませんので安心して食べられます!

また、寒天は食物繊維が豊富な事もよく知られていますね!



■チーズ

味が濃くで食塩相当量もあるので、食べ過ぎは要注意ですが、
チーズも間食としてGOODです!

カルシウムも高く、妊娠中には嬉しい効果ですんね(^O^)

※※※※妊婦でもチーズはたべてもいいの?※※※※

妊婦ではリステリア菌が胎児に影響がある可能性があるので、
チーズの摂取は控えた方がよい、という記述もよく見ますね。
でも、輸入品かどうか、と言うのを確認できれば、大丈夫!

日本で生産されているナチュラルチーズは加熱殺菌が義務づけられているので、
日本で製造されたチーズは基本的に大丈夫です!

買う際は輸入品であるかどうかを要チェックです!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

妊娠糖尿病の運動療法

妊婦さんは安静にすることを心がけるあまり、
運動不足になってしまいがち!

妊婦さんでもできる運動、それはウォーキングです。
通勤するだけ、買い物に出かけるだけでも十分な運動になります。

最近ではマタニティーウォーキングと呼ばれるようですね。

体調管理に適度な運動としてオススメです。

【体調管理と骨盤の筋肉を鍛える】
ウォーキングはほとんど身体に負担がかかりませんし、
準備物が少なく、実行しやすい運動です。
ちょっとした運動でも、お産の時に使う骨盤の筋肉を鍛える事が出来ます。

【血行を良くする】
有酸素運動を続けることで、血行を良くします。
妊婦さんに多い肩コリや、腰痛を和らげられることもあります。
また、便秘改善効果もあり、安産に繋がります。

【気分転換でストレス発散】
妊娠中は行動範囲が限られてくるので、ストレスがたまりがちですが、
ウォーキングで気分を変えて楽しく運動しましょう。

ウォーキングは安定期である妊娠16週から始めましょう。


赤ちゃんも子宮の中で安定し、
つわりも終わって妊婦さんの体調も安定してきます。

念のため、お医者さんに許可をもらうことを忘れないようにしてください。

ウォーキングが適切な運動と言っても、
妊婦さんが長時間歩くのはお勧めできません。

身体に負担をかけないように、
「5分正しいフォームで歩き、5分休憩」
などを繰り返して歩きましょう。

歩く時間は大体30分が目安ですが、
無理は禁物です。

ゆっくりとしたペースで歩いて、距離に換算すると1〜2kmくらいになります。

急な体調変化の可能性も考えると、できるだけ自宅の近くでウォーキングするのがおすすめです。

妊娠糖尿病を指摘されたら、出産後も糖尿病?

妊娠中は胎盤からのホルモンの分泌により高血糖になりますが、胎盤が排出されればたいていの人は糖尿病へ移行しません。
しかし妊娠糖尿病を指摘された時点で、糖代謝異常を起こしやすい体質であると理解した方がいいでしょう。

妊娠糖尿病を指摘された人は将来的に糖尿病になる確率は年々増加しています。
出産後も食事や運動には十分な注意と、糖尿病に対する警戒心を失わないことが大切です。
赤ちゃんを守ることは、母体である自己の身体を守ることからはじまります。

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