2023年10月26日

変形性ひざ関節症と糖尿病の関係。始めよう糖尿病のフットケア

変形性ひざ関節症とはひざ関節の軟骨がすり減り、関節炎や変形を生じて、痛みなどが起こる病気です。高齢になればなるほど、かかりやすい病気とされていますが、糖尿病とも関連性があるようです。糖尿病にかかると合併症にかかりやすくなります。糖尿病のフットケアをしっかりしていきましょう。

変形性ひざ関節症ってどんな病気?

ひざ関節の軟骨がすり減り、関節炎や変形を生じて、痛みなどが起こる病気です。

正常のひざ関節では関節の表面は軟骨で覆われています。弾力性に富んだ組織からなる軟骨は、衝撃を和らげたり、関節の動きを滑らかにしたりしています。 また、滑膜から分泌される関節液は軟骨の成分の1つであるヒアルロン酸を含んだ粘りのある液体で、ひざ関節がスムースに動く潤滑油と軟骨の栄養の役割を果たしています。

初期の変形性ひざ関節症では、軽度の関節軟骨の磨耗が生じますが自覚的な症状はほとんどありません。
軟骨の磨耗がある程度すすむと(中期)、ひざの曲げ伸ばしや立ち上がり、歩行時のひざにかかる負担の増加および軟骨、半月板の変性による刺激により関節炎が生じます。
関節炎では、ひざを曲げ伸ばししたときの痛み(動作時痛)や曲げ伸ばしの制限(可動域制限:かどういきせいげん)が生じます。また、関節液が多量に分泌されて関節に「みず」がたまること(関節水腫:かんせつすいしゅ)もありますが、関節内のヒアルロン酸は逆に減少します。

進行期の変形性ひざ関節症では、軟骨の磨耗がさらに進み関節の土台の骨(軟骨下骨:なんこつかこつ)が露出したり骨棘(こつきょく)といった骨そのものの変形が生じたりします。
この状態では、ひざを動かしたり立って歩いたりするたびに硬い骨同士が直接ぶつかり合うため強い痛みを生じ、曲げ伸ばしの制限も高度となり日常生活において大きな障害となります。

変形性ひざ関節症とはどんな病気? richbone(リッチボーン)

https://www.richbone.com/kansetsu/ill/ill.htm

変形性ひざ関節症とは、どんな病気なのでしょうか。 正常な状態から発症、進行についての過程をわかりやすくご説明いたします。  つらい肩や膝の痛みや関節痛、年を重ねるごとに気になり始める骨粗鬆症(骨粗しょう症)に関する基礎情報、予防法、治療薬に関する情報を発信するリッチボーン。

変形性ひざ関節症になりやすい人

O脚で肥満傾向の女性は要注意

変形性ひざ関節症の発症・悪化要因について多くの研究が行われています。これまでのところ女性、肥満、O脚については変形性ひざ関節症との関係があると言われています。特に日本人ではもともとO脚の傾向があり、ひざの内側により負担がかかりやすくなるため、日本人の変形性ひざ関節症はその90%ちかくがひざの内側により強い変形が見られます。

変形性ひざ関節症にはどんな症状が見られるの?

変形性ひざ関節症にはどんな症状が見られるの? | richbone(リッチボーン)

https://www.richbone.com/kansetsu/ill/ill03.htm

変形性ひざ関節症の症状の症状とはどのようなものなのでしょうか。日常生活の行動パターンから推測される症状をご紹介致します。 つらい肩やひざの痛みや関節痛、年を重ねるごとに気になり始める骨粗鬆症(骨粗しょう症)に関する基礎情報、予防法、治療薬に関する情報を発信するリッチボーン。

糖尿病と変形性膝関節症の関連性

糖尿病には様々な合併症があります。

骨に関係する合併症でも

・肩関節周囲炎
・肩手症候群
・糖尿病性手症候群
・デュピュイトラン拘縮
・神経障害性関節症
・骨過剰症
・痛風
・ピロリン酸カルシウム沈着賞
・骨粗しょう症

があげられます。

今回取り上げている変形性膝関節症も糖尿病に関係していることがわかってきました。

変形性膝関節症における軟骨下骨の骨量減少が、高血圧症や2型糖尿病と関連している可能性があることが明らかとなった。中国・香港大学李嘉誠医学院のChun Yi Wen氏らが報告したもので、因果関係を確認するために大規模なコホート研究が必要であるとまとめている。Osteoarthritis and Cartilage誌2013年11月号(オンライン版2013年7月29日号)の掲載報告。

 研究グループは、高血圧症や2型糖尿病に合併する変形性膝関節症(膝OA)の特性を明らかにすることを目的に、進行期膝OA患者43例を対象として、患者の同意を得たうえで、手術中に脛骨プラトーを採取しマイクロCTならびに組織学的検査等により軟骨下骨の損傷を評価した。

高血圧症または2型糖尿病を合併している膝OA患者(28例)では、
合併していない膝OA患者(15例)と比較して、
軟骨下骨の骨量減少[内側脛骨プラトーにおける骨密度低下(p=0.034)
およびより高い多孔性(p=0.032)]が認められた。
・多変量線形回帰分析の結果、年齢、性別およびBMIで調整後も、
高血圧症または2型糖尿病の存在が軟骨下骨の骨密度低下(r2=0.551、p=0.004)
および多孔性の増大(r2=0.545、p=0.003)と関連していた。

糖尿病は悪化してくると足病変が認められます。
重症になる前の糖尿病フットケアが重要になってきます。

糖尿病の基礎知識・フットケアの重要性を知ろう!

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糖尿病患者さんの中には、足に深い傷が出来たり、足が変色して悪臭がしたりする糖尿病足病変という足の病気にかかる人がみられます。
健康な方なら不必要なケアでも、糖尿病患者さんにとっては足の切断にもつながる深刻な問題。手に比べて目にふれる機械の少ない足のケアを見ていきましょう。

糖尿病の症状をチェック!足からわかる初期症状

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糖尿病では、高血糖状態が続くことによって、血管・神経にダメージを及ぼしていきます。
特に細い血管はダメージを受けやすく、様々な症状を引き起こします。
今回は足にまつわる症状についてまとめていきます。

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